それは、まるで…… | へそまがりの戯言★



先日
病院で肺活量を測ることがありまして……







「こちらへどうぞ」と
小太りな男性に促され部屋の中へ。


その男性は
見るからに新人だとわかる。



中ではベテランそうな女性も待機していた。



「では、こちらを持って口にくわえてください」
そう言って
男性が器械を差し出した。




震えているではないか。
声もうわずっている……



たどたどしい説明を受け
「では始めは普通に呼吸してください。
はい、吸ってー吐いてー吸ってー吐いてー」



「次におもいっっきり!!!
吸って!吸って!吸って!吸って!吸って!吸って~!!
っはいっ!吐いて!吐いて!吐いて!吐いて!吐いて吐いて~!!!!!」


病院中に響くほどの大きな声。


最後は
「吐いて~!!!!!」
とシャウトしながら
ぐいっと、膝から後ろへ状態をのけぞった。




その姿は
まるで
サックス演奏で武田真治が
ノリにノッてのけぞった時のよう。



いや、
まるで
バイキング小峠が
「なんて日だ!」と言うときの体勢。




はたまた
ヘビメタ歌手がマイクを両手に持ち
雄叫びをあげるテンションマックスの時か……





それとも
中森明菜の…
…コホン。


えー
まぁ、とにかく
二度ほど
その拷問に耐えた。



うまく測れず…




結局
後ろから見ていたベテラン女性に
ダメ出しをくらい
男性は奥へと引っ込められたのだった…