サクション装置改良 | ソアリングの魅力

ソアリングの魅力

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完成したバギング用の陰圧装置ですが、実際に動作させてみていくつかの問題が生じました。

 

現象としてはリークの多さ。

 

原因の解明を行いました。

 

リークは当初から予想はしていたのですが予想よりはるかに大きなリークでした。

 

先ずその第一はポンプ起動時の大気開放ソレノイドバルブ。

 

バルブ自体が古いこともあるのですが、閉塞時の漏れが大きいのです。

 

ソレノイドバルブ自体の変更を行いました。

 

ノーマリークローズの単純なON/OFFバルブですが、ゼロ差圧バルブという真空回路にも使用できるものを選択しました。

 

ただこのバルブ・・・大飯食らいでした。

 

 

最初のバルブは消費電流40mA程度でしたが今度の黒いバルブはなんと500mA。

 

連続してONさせるとバルブ自体がかなり高温になるようです。

 

そりゃそうですよね。 12V×0.5Aですから6W。

 

仕方なくソレノイドバルブのドライバー回路もMOS FETを使用した回路に変更しました。 

 

ポンプ駆動用のFETの左側の少し小ぶりのFETです。

 

第二はダイアフラム式のポンプがリードバルブ方式でしたので、このリードバルブからのリークも大きかったのです。

 

解決策として一方向弁を入れることにしました。

 

それとやはりレザーバータンクを用いて少しくらいのリークならポンプが頻繁にONにならないようにしました。

 

 

タンクは25ℓです。

 

右側のTコネクターとタンクの間に入っているものが一方向弁です。

 

左側のボールバルブは陰圧を大気にする開放するために使用します。

 

第3はバッグに取り付けるフィッティング(自作した分です)からのリークですが、ボルト・ナットの締め具合でかなり変化します。

 

バッグが薄いため締めすぎるとバッグが裂けてしまって使えなくなるため、フィッティング取り付け部分の内側と外側に補強のためプラスチックシートを貼りました。

 

これらの対策でおよそ30~40分くらいは陰圧の下限値までポンプが起動することはなくなりました。

 

現在はー50kPaが陰圧の最大値、ー30kPa

でポンプ再起動の設定です。

 

どのくらいの圧設定にすればよいのかは数をこなしていく過程で各種条件の変化も加味しながら設定を決めていくことになります。

 

陰圧の回路は解析が困難です。

 

陽圧でしたらリーク検出剤を使えばリーク場所の特定は簡単に行えますが、陰圧はそれができません。

 

一つずつ原因と思われる部分をつぶしていくしかありません。

 

試験用のバルサにカーボンクロスを貼ったもので実際にバギングをやってみましたが良好でした。