飛ばしすぎ | 猫の島調査報告書

猫の島調査報告書

月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

無性に読みたくなったこの週末。
感想メモが追いつかん。

まずは有栖川。
「妃は船を沈める」/有栖川 有栖/光文社カッパ・ノベルス。

ジャーロ掲載の「猿の左手」と、その後日譚「残酷な揺り籠」を1冊に纏めたもの。
先にそれぞれの短編で読んだ印象が強くて、1冊になると違和感がある。ま、これから読み始めてれば気にならないのかな。

残念ながら、ミステリ的内容は賛否両論より否側に重い印象。
まずくは無いが、凄い女性が出てくるので、読むとミステリより其方に気を取られがち。且つ展開が読まれやすい。それも狙いの内ではあるかな?

「猿の左手」は、願いを叶えてくれる猿の手という古典短編「猿の手」を下敷きにした作品。(筋肉少女隊にそういう曲名のがあります、って言ったら系統が判る?)
解釈部分が面白かった。
「~揺り籠」の悪意はアリだと思う。

しかし、2つの作品を繋ぐ「幕間」が一番好きだなんて如何いうことなんだ、ミハエル。