本格ミステリの王国 | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

初読時に記事書いてなかったので、感想記事を上げます。
デビュー20周年記念のエッセイ集です。
「本格ミステリの王国」/有栖川有栖/講談社。

本格ミステリの王国/有栖川 有栖
¥1,785
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「赤い鳥は館に帰る」

「謎は解ける方が魅力的」

「鏡の向こうに落ちてみよう」

「正しく時代に遅れるために」 と、講談社から出版されているシリーズの最新刊。


実は硲はエッセイが苦手なのだが、

この本は、特にミステリに纏わる内容のものに絞られているので、とっつきも良く、楽しい1冊だった。

「ミステリが書きたいあなたへ」と題した章も設けられており、

他はともかく、この1冊はミステリファンに広く薦めたい。

(はしがきにも似たようなこと書かれてますがw)




前半は、

推理小説史を皮切りに、

既刊と同じく他の作家の作品解説や雑誌掲載の短文、賞の評価コメントを主体に纏められている。

「名探偵にとって迷惑な犯人像ベスト9」などお楽しみ記事も収録。




後半は、

有栖川有栖の作家以前の時代を掘り下げる。

学生時代の即興短編「蒼ざめた星」(江神シリーズ)、

アルバイトとして新聞掲載された「殺刃の家」とそれにまつわるエッセイ。



そして

最後の20の断章は、過去から未来へと続いている。


往年の良作を多々紹介する、嬉しそうでありながら冷静な文章と

まだ見ぬミステリ界の新星を確信している視点から書かれた希望を持った文章は

読み手にもその熱を伝える。



有栖川有栖の本格ミステリへの愛が溢れている1冊である。







愛がダダ漏れとも言う。





<参考>

赤い鳥は館に帰る 有栖川有栖エッセイ集/有栖川 有栖
¥1,575
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謎は解ける方が魅力的 有栖川有栖エッセイ集/有栖川 有栖
¥1,680
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鏡の向こうに落ちてみよう 有栖川有栖エッセイ集/有栖川 有栖
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正しく時代に遅れるために 有栖川有栖エッセイ集/有栖川 有栖
¥1,785
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そろそろ

このブログには、有栖川タグを新設した方がいいかもしれませんね。