ペルシャ猫 | 猫の島調査報告書

猫の島調査報告書

月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目

ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)/有栖川 有栖



¥580
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「ペルシャ猫の謎」/有栖川有栖/講談社ノベルス、講談社文庫。

国名シリーズ第5弾。
この巻はノベルス表紙の雰囲気が多少違う。同じ辰巳四郎なんだが……。
中身も1冊だけ異色な感じ。シリーズものの番外編のような感じとでも言えばいいのか。IN☆POCKETに書かれたミステリ外SSも収録。(※全て作家有栖シリーズです)



「切り裂きジャックを待ちながら」
あの切り裂きジャックを題材にした劇が上演されることに。
ところが主演女優が失踪。劇団には彼女が誘拐・監禁されているビデオが送りつけられた。
代役を立てて迎えたゲネプロ当日。舞台上には思いもよらない事態が!
最後のシーンで火村の白ジャケットが本領発揮。スピード感溢れる事件で、個人的にとても好み。


「わらう月」
安部公房ではなく(笑)しかし月はすべて見ていた。オーソドックスなアリバイもの。
この作品集は有栖以外の視点が多いな。


「暗号を撒く男」
世界は暗号に満ちている。ダ・ヴィンチコードじゃないけどw
朝井小夜子女史登場。火村・有栖との3人組は肩に力が入らなくていい。だがこの作品は楽しいっちゃ楽しいけど、微妙。


「赤い帽子」
府警の森下くん視点。
初出は、なんと大阪府警社内報。野球ファンには持持ちのわかる一編でしょうか。



入りきらなくなったので、次に続きます。