笑顔のかわいいKさん(看護の原点) | 夢は大きく持ちたい→48歳超歳高齢出産

夢は大きく持ちたい→48歳超歳高齢出産

4年の妊活(採卵20回以上、移植3回位)を得て、48歳で妊娠。
2019年8月出産。先天性心疾患のため生後3か月で手術。
2022年12月 シングルマザーになりました。
2023年7月 3歳11か月の男の子ママです。
今の夢は、息子と世界中をダイビングすることです^^

いいお天気でしたね。

外の空気が、とても気持ち良くて、のんびりとお散歩でもしたくなりました。

こんばんは。琴です。




15歳の時、家を出たいという気持ちだけで入った看護の世界。


続けられたのは、Kさんのおかげだとしか言い表せない。

Kさんは、笑顔のかわいいおばあちゃんだった。


当時は何でだかわからなかったんだけど、Kさんは寝たきりだった。

Kさんはまったく動けない。

唯一自分で動かすのは顔の表情だけ。

無表情とかわいい笑顔、それと嫌がる顔。それだけ。

「そういう病気なんだ」とそれ以上は考えなかった。


15歳で入った看護の世界は、人として子供過ぎた。




当時の私は毎日怒られていた。

遅刻をして怒られ、身なり髪型で怒られ、言葉使いで怒られ、

仕事が遅いと怒られ、物品を壊して怒られ、字が汚いと怒られ、伝達が悪いと怒られ、

お茶の入れ方が悪いと怒られ、お箸の使い方が悪いと怒られ、食べ方が悪いと怒られた。


今思うと、良く毎日怒られてたなぁ~と感心してしまうほど怒られた。

怒られても怒られても、続けられたのはKさんの笑顔だ。

Kさんの笑顔にだまされて?(励まされて)しまって続けられたのだ。






私は怒られた後、いつも、Kさんの部屋に逃げ込んだ。

当時は自分の事が自分でできない患者さんは、皆、付き添いさんがついていた。

私は、付き添いのいるKさんの個室に逃げ込んでいた。


「また怒られちゃいました………」と私

「おやまぁ、またかい。Kさん、また孫が怒られたって逃げて来たよ。」と付き添いさんがKさんに声を掛ける。

顔をくしゃくしゃにして笑うKさん。(声は出ないんだけど)

その笑顔にだまされて(?)しまうのだ。

くよくよしても仕方がないか……と思わせてくれるほどの笑顔を見せてくれるのだ。





そんな毎日を繰り返したある日

いつものように怒られ、いつものように逃げ込み、いつものような会話をした。

くしゃくしゃな笑顔でKさんは笑ってくれた。

しばらくしてから、病室を後にする。

私がドアに向かい、振り返る。

Kさんはドアの前に立つ私に向かって手を伸ばしたのだ。

「あれまぁ!!手が動いたよ!ビックリだ!」と付き添いさん。

動くはずのないKさんのカラダは、確かに私の方へ手を伸ばしたのだ。




私の中で何かが動き出したのだ。確実に……そして、チカラ強く…

「こんな私に手を伸ばしてくれるの?」



健康一家の私の家は「病気」とは無縁である。

「病気」=「風邪」でしかなく、「寝れは治るもの」という方程式。




でも、病院に入院している人は、違うのだ。

寝ているだけでは、治らないのだ。

「なぜKさんは動けないの?」

「なぜKさん声がでないの?」

「なぜKさんは入院しているの?」

「Kさんの病気はなんなの?」



突然襲い掛かる「なぜ????」の嵐……

「病気」を意識した始めての出来事だった。





『Kさんの病気が知りたい!』

そのためには学校へ行くしかない!って学校へ行くことにしたのだ。





すぐに受験をし......... と繋がればイイ話。
 
なんだけど、その後も、挫折・屈折・後退を重ねに重ねた。


Kさん、あれから 約20数年。

さすがに最近は怒られることも減りましたが…

時々がツン!と怒られて(やられて)凹みそうなときは、

くしゃくしゃって笑って手を伸ばすKさんを思い出しています。

「くよくよしてもしかたないかぁ~」

あの時と同じように、私に手を伸ばしてくれるから…



ひっそりと生きていたKさんは、私の看護の原点。

初めて働く病院はインパクトが強い....。



私の看護の原点になっている。