エピジェーミヤ/エルフの手記10.過去のかけら(シナリオのみ) | Эта музыка будет вечной - この歌は永遠に続く

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大好きなロシアのロックを毎日せっせと訳しています。リクエストも受け付けますので歌詞を知りたいロシア語曲がありましたらお気軽に!

アルバム「エルフの手記」の最後を飾る「氷の騎士(Всадник Из Льда)」はゆったりしたバラードなので、
歌詞を読まなくてもだいたいヒアリングできてしまい、
「ちょっと待ってくれ何をどうすりゃこのラストに!?」とさぞかしとんでもない超展開が待ち受けているのかと思いきや、
実はボーナストラックで「エルフの手記」とは直接の関わりがなく独立した曲だったとたった今把握しました。
デズモンドのソロナンバーではなかったのか! 
ボーナストラックならボーナストラックと公式サイトに明記しておいてよ紛らわしい! 
ロックかメタルかの違いこそあれど、ロシアンオペラは全滅エンドがしきたりなのかと思い込んでいたよくそー!
(カローリ・イ・シュートのロックオペラのスウィーニー・トッドはいっそ清々しいほど登場人物全員血祭り。)

続編アルバムのことはまあ一旦さておいといて、
あともう一曲あると思い違えていたため何となく肩すかし食らった気分ではありますが、
「エルフの手記」10曲目にしてラストソング(エピローグのインストルメンタル除く)、
「過去のかけら(Осколки Прошлого)」です。今日のところはシナリオのみ。

アルバムバージョン。

エピジェーミヤ - 過去のかけら
Эпидемия - Осколки прошлого

ここまで来たら最後まで聴いていってください。インストゥルメンタルのエピローグです。

エピジェーミヤ - エピローグ
Эпидемия - Эпилог


 過ぎ去った恐怖からアラティエリが立ち直るには時間を要したし、その後も彼女は殺された父王を悼んで長いあいだ泣き悲しんだ。完全に傷を癒してからエニヤに戻ってきたイルディスは、一時的に摂政となることに同意した。アラティエリとデズモンドは、エルフの国の正式な王となるべき息子を生むことによって、国を統治するという慣れない仕事からかつての王室付き魔術師を解放すると誓った。若い夫婦は権力の重みを担いたくはなかった。苦難を経てきた彼らが望むのは、これ以上の問題を背負わされることなくただ共にありたいということだけだった。エリ・ギレットの破壊と共にエニヤを囲んでいた魔法の障壁も消えて、もはや王国は外界から切り離されてはいなかった。宮殿のバルコニーに座って魅惑的な星を眺めていたデズモンドは突然悟った。闇の侵入は防ぎ得たものの、世界は以前とはまるで違う別のものに変わってしまい、過去は決して取り戻せないのだと。だがそもそも取り戻す必要などあるのだろうか?



「いつ生まれるか、そもそも生まれるかどうかもわからない息子が成長するまで
 私達の代わりにエニヤを治めてねイルディスおじいちゃん」……だと……?
おいおいそいつはさすがに無責任じゃねイルディスおじいちゃん労わってあげてよ!と
力の限り突っ込み入れざるを得ませんでしたが、
公式サイトではなくwikiに載ってるあらすじ、
「エニヤの解放後にデズモンドはアラティエリ王女と結婚したが、
 追放されたハーフエルフは王として即位することができなかった。
 そこでイルディスが、新たな王家の家族の子孫が成長するまでのあいだ摂政として務めることになった。」を読んで納得。
なるほど、王女と結婚してもなお混血の負い目がデズモンドを悩ませているのか。


紹介する順番しっちゃかめっちゃかですが闇の支配者デイモスさんについて。
いかにも悪の親玉的な威圧感ばっちりのだみ声でデズモンドの澄んだ歌声との対比がとっても素敵なあのお方は、
チョールヌィイ・アビェリースク(Черный Обелиск:黒いオベリスク)のボーカル、
ドミートリイ・ボリシェンコフさんでした。
(Дмитрий Борисенков)
「エルフの手記」当時36歳……あれ、けっこう若かったぞ?
photo:01



チョールヌィイ・アビェリースク - どこにも行けない道
Черный Обелиск - Дорога в никуда


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(Осколки Прошлого) Нескоро ещё оправилась от перенесённых ужасов Алатиэль и долго потом оплакивала своего убитого отца-короля. Через некоторое время, окончательно поправившись, Ирдис вернулся в Энию и временно согласился стать регентом. Алатиэль и Дезмонд пообещали ему родить сына, который должен был стать законным королём эльфийского государства и тем самым освободить бывшего придворного мага от непривычных забот, связанных с управлением страной. Молодые муж с женой не захотели брать на себя бремя власти, после всего пережитого они просто хотели быть рядом с друг другом, чтобы больше никакие проблемы не отягощали их. Вместе с уничтожением Эль-Гилэт, магический купол вокруг Энии исчез, страна больше не была отделена от остального мира. Сидя на балконе королевского дворца и глядя на чарующие глаз звёзды, Дезмонд вдруг понял, что хоть вторжение тьмы и было предотвращено, мир стал совсем другим, нежели был раньше и прошлое уже не вернуть. Да и надо ли его возвращать?