こんにちは。
ぶどうさんです。
ご訪問ありがとうございます。
恒例の週末パンのいい香りがしています。
今日は金曜日です。
一週間お疲れさまでした。
素敵な週末をお過ごしくださいませ。
本日、車に時計に・・のお話です。
古いアップライトピアノをどうするか、頭を痛めているぶどうさん。
1週間たった昨日確認したところ、やはり中音域に妙な共鳴が起こっていた。
すぐにどうこうというわけではないが、このまま使い続ければ何らかの不具合が起こってくることは予想される。
家で修理できそうにないので、どこか工房に出すことになるだろう。
その時の選択肢は、
1.悪いところだけ修理する
メリット:時間的に早いし、安く済むかもしれない。
デメリット:他の場所の不具合が出て、ふたたび大掛かりな修理の場合二度手間。
消音装置を付け直さなければならないかも。
2.オーバーホールする
メリット:中身は入れ替わるので新たな不具合の出現可能性が低い
デメリット:時間とお金(新品一台分)がかかる。
ピアノが落ち着くまで時間がかかる。
以前より良くなっている保証はない。
消音装置を付け直さねばならないかも。
調律師さんは、2には否定的だ。
ただ、響板の内側部分に問題があった場合は弦を外すことになるらしい。
また響板が割れているなら(隙間の可能性の方が高いらしい)、入れ替えるかもと。
これを聞いたとき、かなり驚いた。
響板を、入れ替えるですって?!
それでは躯体(というのか?)以外本当に別物になる。
お金が少々かかっても2のオーバーホールの方が現実かも、と2に傾きかけていた時もっと衝撃の事実を知った。
中の金属のフレームまでやり替えると、新品一台分を超えるらしい。
え?躯体というか、外枠はあるんですよ?と思うも、ここで考えざるを得なくなった。
なぜなら、ぶどうさんのピアノのフレームは下の部分が少々錆びていて怪しげなのである。
リカバリー可能な状態なのかどうか、素人にはわからない。
調律師さんは何も言わなかったから多分?大丈夫かと思うが、オーバーホール作業にだしてからそこも替えましょうなんて言われても困る。
50年も経ったピアノは、適当に管理されたとしても満身創痍なのだ。
それを考えると、中古のピアノを見る目が変わる。
中古のピアノは、販売されるとき手を入れられるが基本使える部品はそのままで出されるらしい。
手に入れた段階ですでに年数がたったものを、あとどれくらい普通に使えるかという疑問が湧いてくる。
それでもピアノを習い始めた子供には、電子ピアノよりは中古のピアノがいいと思う。
上手になったら買い替えればいいのだし、早々に辞めても10年以内の話だから、むしろ中古で十分だと思う。
老後の愉しみでする人はしかし、10年以上は使う前提の人が多いと思う。
そうなると、中古でいいとなるかどうかはわからなくなる。
そこに気が付いたので、一旦はオーバーホールか、新品のアップライトの買い替えも検討することにした。
しかし、しかしである。
前回書いたようにアップライトはアップライトなのである。
新品のアップライトを買うなら、予算前後の中古のグランドピアノのほうがいいと思うようになった。
いつまでたってもへたくその域をでないのをピアノのせいにするつもりはないが、へたくそ程マシな道具を使うべきだと思うに至った。
なんにせよ、ピアノは実用品であって一生ものではないのである。
この言葉は、長年の経験から調律師さんが達した結論のようだ。
終の棲家を得るまでまだ時間がかかる。
ピアノのために慌てて家を購入すると、後悔が大きいだろう。
損害は最小限にするためその間に使うピアノを手に入れられたらいいと考えるようになったのだ。
終の棲家で手に入れるピアノへの夢も、その言葉でしぼんでしまった。
どんなにいいピアノも、使っても使わなくても劣化していくと気が付いたから。
いいピアノといったら、スタインウェイとか、ベヒシュタインとかの海外のものや国産でも高級ピアノを想像されるだろうが、そこまで高いものは想定していない。
音と造りにほれ込めるものを買いたいと思っていた。
簡単に手に入るグランドピアノではなく、ちょっと凝ったもの、というか。
ある意味、残りの人生40年ほど楽しめる新品ピアノならどんなピアノでもいいのかもしれないと思い始めた。
ピアノが実用品なら。機能を果たせればいいということ。
もちろんそこに満足と愛着がないといけないけれど。
そういえば、車なら移動できればいいのに庶民車から高級車まである。
時計なら時間さえ分かればいいのに、安物から超高級品まである。
他にも洋服や靴、カバンなど、機能を果たせばいいのに、ピンキリ。
今の時代で言えばスマホが一番わかりやすいか。
選択の幅が広く、機能さえ果たせばいいものをわざわざお金を出して高級品を手に入れる人がいる。
人生が豊かになれば何を選んでもいいし、使って喜びを得られ至福の時を過ごすのは人間の特権だ。
自身の裁量で、好きなものを買ったらいい。
それでも。
調律師さんの言葉は、ぶどうさんの夢をいい意味でぶち壊してくれた。
今のピアノの代わりは現実路線で考えて中古の小さいグランドピアノを探すことにした。
終の棲家のピアノは、使ってうれしい楽しいピアノを選びたい。
だけど、あまり夢を見過ぎず目を覚まそうと考え直したぶどうであった。