2度目のハネムーン⑪ホノルルマラソン前夜~スタートへ | 雲の呟き

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 レンタカーを返してからJALパックツアーの用意してくれている朝食をとりにワイキキのJALパックデスクに向かう。マラソンツアーのいいところはこうした手配があらかじめ用意してくれている。夜の集合場所もここになる。

 明日は、というか深夜に起きてスタート5時に間に合うように動かないといけない。早く寝なければと思っている矢先以前から気がかりだったことが起きた。


 長女が仕事や生活の事で悩んで日本から電話をしてきたのである。もっともうwi-fi経由のLINEでのトークではあるのだがなかなか休ませてくれない。東京での一人暮らしは繊細な娘には辛い日々に思えた。どんな事も気まじめに誠実にすればするほど周囲となじめないでいるようだ。もう少しいい加減なぐらいでいいだろうに、いつしか家族ですら過敏に反応するようになっている。


そんな風に育ててしまったのは私の影響が強いと感じている。もともとワンマンで生え抜きの経営者として育ってきた私は子供たちが小さいころから「父親」というより「マネジャー」を一日中している強い男性に過ぎなかったのかもしれない。


 現実その私の父は1年365日、24時間会社でも家庭でも「社長」をしてきていたし、それを疑問も持たずに私は受け入れて育ったのである。なんでも割り切って人を区別し評価し対応していくステレオタイプな扱いは多感な子供たちには時に残酷だったと思う。


 現役を離れた今、家族に足らなかった溝を埋めないといけない。できる限りの愛情を注いであげられないかと思う。今回記録を目指して入ってきたマラソン大会では無い。寝なくてもフル程度は消化する自信はあった。覚悟を決めてつきあう気でいた。それよりなによりマラソンより娘のほうが大事に違いないのだから。


 おかげと娘は私と話していると少しずつ気持ちが整理されるようで遅くはなったが2時間ほどは休むことができた。


 3時半のバスに乗るために2時半に起きだし、刺激づけにシャワーを浴びてから軽く食事をとって出る。バスに乗らずにアラモアナまで歩くのだろうか?すれ違って西に向かう人たちも何人かみかける。


 JALパックデスクではすでにバス待ちの長い行列ができている。並びながら写真を撮ったりしていると私たちの目の前に新婚さんらしいカップル。おそろいのペアTシャツの背中に「結婚しました」とある。お話をうかがっているうちに世間というのはせまい。遠くホノルルに来たのに私たちの自宅から5km圏内にお住まいの新婚さんだった。


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 これも何かの縁としばらくいっしょに歓談してアラモアナのスタートライン近くまでごいっしょさせていただいたが、そこからは予定タイムも違うし人ごみにまぎれてしまった。


 予定のサブ6よりは少し速いとこに居たと思う。どっちに向かって走るのか方向すらわからないが、たくさん「あっち」を向いてるから「あっち」なんだろうぐらいいい加減な状況でスタートを待った。


雲の呟き  ここでもまた隣り合わせた男性と親しくお話をさせていただいた。北海道遠軽町からおこしだというK藤さん。今年の6月に初めてサロマのウルトラで北見まで行ったこともありとても不思議な縁にGod leads in mysterious waysを心の中でどれほど唱えたことか。


 世間は狭い。どこでどう縁がつながって新しい動きになるのかわからない。それをつかむのも流すのも自分の心の置きどころひとつ。開き方一つだと感じている。


 花火が上がりいよいよスタート。いやがうえにもテンションは上がる。夢の一つの実現と喪失を味わうのだと改めて感慨深い気持ちの中、上さんと走り出した。