『天上の葦』、2月18日発売 | 脚本家/小説家・太田愛のブログ

『犯罪者』、『幻夏』に続くクライム・サスペンスシリーズの第3弾『天上の葦』(KADOKAWA刊)が2月18日(土)に発売されることが決まりました。アマゾン、楽天ブックスなどネット書店での予約も始まっています。

 

『天上の葦』では、先日、文庫化された『犯罪者』を既読の方にはすでにお馴染みの、鑓水七雄(やりみず ななお)、相馬亮介(そうま りょうすけ)、繁藤修司(しげとう しゅうじ)の3人組が新たな事件に挑みます。まずはアマゾンさんからあらすじなど。

 

*上巻

生放送に映った不審死と公安警察官失踪の真相とは?感動のサスペンス巨編!

白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。死の間際、正光はあの空に何を見ていたのか。それを突き止めれば一千万円の報酬を支払う。興信所を営む鑓水と修司のもとに不可解な依頼が舞い込む。そして老人が死んだ同じ日、ひとりの公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられる停職中の刑事・相馬。廃屋に残された夥しい血痕、老人のポケットから見つかった大手テレビ局社長の名刺、遠い過去から届いた一枚の葉書、そして闇の中の孔雀……。二つの事件がひとつに結ばれた先には、社会を一変させる犯罪が仕組まれていた!? 鑓水、修司、相馬の三人が最大の謎に挑む。感動のクライムサスペンス巨編!

 

*下巻

日常を静かに破壊する犯罪。 気づいたのは たった二人だけだった。

失踪した公安警察官を追って、鑓水、修司、相馬の三人が辿り着いたのは瀬戸内海の離島だった。山頂に高射砲台跡の残る因習の島。そこでは、渋谷で老人が絶命した瞬間から、誰もが思いもよらないかたちで大きな歯車が回り始めていた。誰が敵で誰が味方なのか。あの日、この島で何が起こったのか。穏やかな島の営みの裏に隠された巧妙なトリックを暴いた時、あまりに痛ましい真実の扉が開かれる。

――君は君で、僕は僕で、最善を尽くさなければならない。
すべての思いを引き受け、鑓水たちは力を尽くして巨大な敵に立ち向かう。「犯罪者」「幻夏」(日本推理作家協会賞候補作)に続く待望の1800枚巨編!

 

太田 愛:香川県生まれ。大学在学中よりはじめた演劇活動を経て、1997年テレビシリーズ「ウルトラマンティガ」で脚本家デビュー。「TRICK2」「相棒」など、刑事ドラマやサスペンスドラマで高い評価を得ている。2012年、本作『犯罪者 クリミナル』(上・下)で小説家デビュー。13年には『幻夏』を発表。日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補となる。

 

約2年を費やして書き上げた『天上の葦』。執筆にあたって膨大な資料を読み込む必要があり、思いのほか時間がかかってしまいました。「第三弾はまだですか」というお問い合わせ、「待っています」という励ましのメールをくださった皆様、ありがとうございました。お待たせしてしまいましたが、それに値する密度の濃い作品に仕上がったと思っています。

近々にカバー画もアップする予定です。

鑓水、相馬、修司との再会を楽しみにしていてください。