原田昌樹監督の本 | 脚本家/小説家・太田愛のブログ

先月28日は原田昌樹監督の御命日でした。

原田監督は、デビュー当時、とてもお世話になった監督で、映像の世界で仕事をしていくにあたって大きな道標となってくださった「先生」のような方でした。その原田監督のお仕事をまとめた本が現在、発売されています。

癌で余命が短いことをご存知だった監督ご自身の意思を受けて著者・切通理作さんが行った長時間の監督へのインタビュー、総勢120名の原田監督を知る方々への取材をもとに生まれた本はまさに『原田昌樹の世界』。原田監督の優しい温かいお人柄と、フィルム世代らしい職人気質で辣腕のお仕事ぶりがうかがえる本となっています。書名は『少年宇宙人-平成ウルトラマン監督・原田昌樹と映像の職人たち』。
著者・切通理作さんのご希望で書名の一部は、監督が拙作のシナリオを撮ってくださった作品名になりましたが、ページをめくれば、助監督時代から亡くなる直前の中国でのお仕事まで、大勢のスタッフ・キャストに愛された原田監督だからこそ集まったたくさんの声と思いの詰まった分厚い本です。また、助監督の方々や撮影・照明・美術をはじめとするスタッフの方々のお話を通して、映像制作の裏側や制作現場の実際も垣間見られます。原田監督の作品を愛されているみなさま、当時をご存知の方、映像制作の実際にご興味のある方、ぜひお手にとってみてください。

少年宇宙人