相棒11 2013年元日スペシャル『アリス』、脚本を担当しました。
(楽しみにしているとメールを下さった方々、ありがとうございます)
今年の元日スペシャル「ピエロ」は、男たちの犯罪に右京さんと尊くんが巻き込まれるサスペンスでしたが、今回の「アリス」は一転、少女たちの謎を右京さんと享くんが解いていくというミステリー。
「アリス」は、みなさんお気づきのように「不思議の国のアリス」からきています。では予告を少々。
≪57年前のクリスマスイブの午後、17歳になる美しい旧華族の令嬢が失踪する。同じ夜、彼女が宿泊していたホテルが謎の失火により全焼した≫
というわけで、あとは『ザ・テレビジョン』の見出しの通り。↓
―57年前の2つの悲劇に隠された警察庁と旧華族の闇に迫る!
この過去の悲劇に端を発する新たな事件が現代で進行していきます。
元日夜9時より。是非、ご覧くださいませ。
さて、クリスマスシーズン。「犯罪者 クリミナル 」(角川書店から発売中)プレゼントのお知らせです。角川書店さんのご厚意により、『読書メーター』から上下セットで5名様に【献本】プレゼントいたします。応募期間は12月23日から30日。抽選結果は1月8日以降に当選者の方にお知らせいたします。是非、御応募ください。『読書メーター』のサイトはこちら 。(書籍を検索いただくと読者の方のレビューがご覧になれます)
また「犯罪者 クリミナル」の感想をお寄せ下さった皆さま、ありがとうございます。このところ複数の方から同じ質問を頂くことが重なりました。「どうしてこの小説を書きたいと思ったのですか」というものです。この小説を執筆するための取材とリサーチを始めたのが七年前ですので、今あらためて自分自身の動機に向き合う契機を頂いたような気がしました。
様々な思いが渾然一体となっているのですが、核となったのは「鬼」を描きたいという思いでした。
私たちが今、生きているこの社会で、人であるからこそ「鬼」とならざるを得なかった者たち。
怒りと絶望から、或いは力ない者たちへの身を切るような心寄せから、自ら叛逆の道を選んだ者たち。心やさしく、孤独で、しかし毒のように激烈な彼ら現代の鬼が、圧倒的な権力に対して仕掛ける一度きりの犯罪を描いてみたい。それが一番の動機だったように思います。お楽しみいただければ幸いです。