復興担当相には亀井静香の起用を
先日、菅首相が自民党の谷垣総裁に副総理兼復興担当相での入閣を求め、拒否された。大連立により危機を乗り切ろうという発想は分かるが、現時点で復興に向けて野党が反対することは、余程のことがない限り、ない。足を引っ張るように国民から見られることは、彼らとしても得策ではないからである。
谷垣総裁は確かに閣僚経験も財務、国交相など豊富ではあるが、先日取り上げたように、この緊急事態化で増税を唱えているが、現在は財源を気にする段階ではない。あまりに評論家的な、危機感のない発想である。
現時点でもし復興担当相にふさわしい政治家として、これまでのキャリア、判断力、決断力、人脈等で見れば、小沢一郎か亀井静香しかいない。共に長年に渡り政権中枢に位置して官僚の使い方も熟知しており、ヒト・カネなどの面から効率的な采配が期待できるからである。特に小沢は岩手県を地盤とし、かつでは陸前高田市も選挙区としており、土地勘もある。
しかし現時点で党員資格を停止されており、菅総理との関係も最悪となっている小沢の起用は実際には不可能である。ただ、亀井の起用もそれに劣る人事ではないと考える。
亀井静香には15年の警察官僚経験があるが、前半は県警幹部として、後半は本庁で極左暴力集団担当となり、多発した警察官殺害事件、爆破事件に対処し、潜伏する連合赤軍の追跡調査は自ら指揮していた。政治家になってからは、阪神・淡路大震災時の運輸相としての経験、更に建設相や当時予算配分に絶大な権限を持った自民党政調会長の経験もある。そして、昨年6月までは金融担当相を努めたが、当時の記者会見録を読むととても畑違いとは思えない的確な内容である(かつて亀井は運輸族と言われていた)。
現在の民主党に、官僚を効率的に使いこなし、かつ被災民の目線で考えられるような政治家が、残念ながら見当たらない。亀井ならば、複雑な官僚機構や予算制度を使いこなし、迅速かつ効率的な復興に資することができるのはないか。大組織の運用には、やはりそれなりの経験とノウハウが必要である。
亀井はもう75歳である。復興担当相になれば確実に命を縮めることになり、最後の仕事になるだろう。本来、首相になってもらいたい政治家だったが、一人でも多くの方々を救うために、ぜひやっていただきたい。
菅首相もつまらない面子は捨て、亀井に副総理兼復興担当相として必要な全権を付与すべきである。今回の震災に関し、全てを把握しようとしても常人にできるものではない。みな被災地のための何かをしたい気持ちはある。今必要なのは、それらの熱意を無題にしない優秀かつ冷静な司令塔である。