政治とメタルと網膜剥離 -23ページ目

亀井静香首相補佐官誕生の背景

亀井静香が副総理就任を固辞し、内閣の重要政策全般を担当する首相補佐官に就任した。首相よりこれだけ偉そうに見える補佐官は珍しい。


今回の件では、「副総理を断った」という点に特に注目すべきである。一つ目として、内閣の中で亀井は一補佐官に過ぎないが、格としては副総理と同等以上であることを示すことができる(元々キャリアでは菅も及ばないほどであったが)。高いポスト(官位)を断って自分の権威を高めるという手は、かつて幕府における将軍が朝廷に対しよく使った手である。増して既に国民新党から入閣している自見正三郎と交代であるなら、菅の権威を上げる以外なんら意味がない。


二つ目としては、補佐官は副総理に比べ内閣に対する責任が軽い、という点である。所詮助言のみが仕事で、遂行責任があるわけではない。いざとなったら止めやすいポストである。


この二点から、亀井の補佐官就任は、亀井の立場からすると非常な妙手だったと思われる。亀井が主張する小沢系との融和について菅は全く行動に移そうとしていない。税制改革についても増税に反対する亀井の意見を聞こうとはしていない。そもそも本気で亀井に支援を求めるなら、亀井を副総理兼「復興担当相」に就けるべきで、郵政改革担当相でなどと考えるわけがない。


しかし亀井は菅のふところに飛び込んだ。これは菅との間合いを近くし、いつでも刺すことができる位置に来たことも意味する。菅のどっちつかずの適当な対応が続くなら、亀井によって止めを刺される可能性は十分にあると考える。


今回の亀井の補佐官就任については、日本BS放送の鈴木哲夫氏が興味深い分析をしているので、ご一読をお薦めする。


連合赤軍か!“粛清&籠城”菅のウラかく…亀井補佐官志願のワケ(ZAKZAK)