政治とメタルと網膜剥離 -22ページ目

経済産業省による反原発ブログの監視活動

※この記事に関しては転載はご自由にお願いいたします。


ラーズグリーズ氏が、経済産業省の姑息な活動に対し警鐘を鳴らしている。これが本当だったら、政権交代とは一体何だったのか?経済産業大臣海江田万里はこれを是認しているのか?もしそうなら最早彼に民主党の政治家としての存在意義などない。


http://ameblo.jp/no-saibanin/entry-10954906232.html


資源エネルギー庁入札公告


(以下当件名仕様書 より引用)

1.件名
平成23年度原子力安全規制情報広聴・広報事業(不正確情報対応)


2.事業目的
 ツイッター、ブログなどインターネット上に掲載される原子力等に関する不正確
な情報又は不適切な情報を常時モニタリングし、それに対して速やかに正確な情報
を提供し、又は正確な情報へ導くことで、原子力発電所の事故等に対する風評被害
を防止する。


3.事業内容
① ツイッター、ブログなどインターネット上の原子力や放射線等に関する情報を
常時モニタリングし、風評被害を招くおそれのある正確ではない情報又は不適切
な情報を調査・分析すること。モニタリングの対象とする情報媒体及びモニタリ
ングの方法については、具体的な提案をすること。


② 上記①のモニタリングの結果、風評被害を招くおそれのある正確ではない情報
又は不適切な情報及び当庁から指示する情報に対して、速やかに正確な情報を伝
えるためにQ&A集作成し、資源エネルギー庁ホームページやツイッター等に掲
載し、当庁に報告する。


③ Q&A集の作成に際して、必要に応じて、原子力関係の専門家や技術者等の専
門的知見を有する者(有識者)からアドバイス等を受けること。また、原子力関
係の専門家や有識者からアドバイス等を受ける場合には、それらの者について具
体的な提案をすること。


④ 事業開始から1ヶ月程度で30問以上、事業終了時までには100問以上のQ
&A集を作成すること。

(引用終わり)


福島の放射能汚染のこの惨状を見て、なお原発に拘泥する人々がいる。

カエサルの言葉として塩野七生氏は「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」と伝えている。カエサルは実際にはこのようには書いていない、とも言われているが、今回の原子力村の悪あがきを見ると、ぴったりあてはまる。


以前、民社党の佐々木良作の50年以上前の国会質問を引用 したが、原発についてはその経済性、安全性について「推進ありき」で様々な改竄が行なわれた。戦後の経済復興が、戦前の日本人の勤勉性、合理性を引き継いだ成果であったとすれば、この原発を巡る失敗は、天皇に対してすらごまかしを重ねて戦争に突入し、ついには始末に終えなくなって皇統すら危うくした軍の愚かさに連なるものではないか。


全ての問題に対し、正確な情報を集め、数理的に合理的な判断を下すのは確かに難しい。しかし、国の存亡、少なくとも福島という地がその存続すら危うくなっているこの状況下で、脱原発にすら反対する人の思考を、私は心から軽蔑する。


以前も似た内容は何度か書いたが 、改めて整理する。今後の日本の電力については、以下の2点についてゼロベースでの見直しが必要である。


 ① 安全性

 ② 経済性


①についてはもはや議論の余地はない。②についてはこの数年という短期及び30~50年の長期の両方のスパンから、各発電方式の経済性についていかなる恣意(反原発、原発推進の両方)の入らない試算が必要である。


最近徐々に、原発のコストが水力、LNGより高いのではないか、公表されてきた数値は、故意にいくつかの費用を計上していなかったのではないか、という試算が出てき始めた。日本の電気代が高いのは原発の比率が低いからではない、むしろ日本は原発比率は世界ではかなり高い部類 に入るが、それ以上に競争原理が働きづらい地域独占に近い体制がその足かせになっている。


現に多くの電力を使う大手企業は既に自社でLNG発電所を作ってその多くを賄い、わざわざ高い東電から買ったりはしていない。以前にも書いたが、 商業施設や自治体など大口使用者も数年前からPPS(特定規模電気事業者)からの入札により、東電を外して安い電力の購入に奔りつつある。小口利用者のみが、地域独占体制下に甘んじさせられていた。


これに関しては本来自由主義経済を推進すべき立場の日経がブレまくっている。一時、発送電分離派の主張が前面に出てきていたが 、社内での争いに負けたか最近ではすっかり逼塞し、原発の維持による発電量確保という硬直した主張に戻っている。普段は自由競争を標榜しながら、電力に関しては頑なに地域独占をまるで「国体」であるかのように守ろうとする。言論を歪める醜い力が働いているようにしか見えない。


原子力村というのは電力会社や技術者、そのヒモの学者だけが住民ではない。受注を受ける東芝、日立など重電メーカー、その下にある無数の下請け、土木系のゼネコン、交付金を受ける自治体、それに関わる政治家、そして自治体において手先となる玄海町長に代表される首長、議員など下請けで利益を得て住民を犠牲にする寄生虫ども、これらが全て一体となっている。


つい最近、弟の企業が15年で56億円もの原発関連工事を受注していた玄海町町長岸本英雄 のように、暴かれるまでは皆原子力村とは関係のないような顔をしている。かつて福島で原発推進の先頭に立っていた渡部恒三なども、過去の言動などまるで無かったかのような厚顔無恥ぶりを発揮している(これこそ彼の本質であるが)。



「首都圏の近く原発を」と唱えた大前研一
も同様である。大前に至っては僅か二年前に、

「いまこそ原子炉建設を強力に進めるため、国はその障害を1つずつ取り除いていくべきだろう。安全審査があまりに厳しく、膨大なコストと時間がかかってしまう。」

と主張していた人物である。彼はその懺悔をすることもなく、ご高説を垂れ流し続けている。


原発に関しては多分にその主張する個人の利害が絡むため、本当に日本のためを思っての主張かどうかはよくよく吟味しないと騙される。今回の経済産業省の行為も入札説明書にある


経済産業省資源エネルギー庁原子力立地・核燃料サイクル産業課
原子力発電立地対策・広報室 齋藤
TEL 03―3501―1873(ダイヤルイン)


なるものや、


支出負担行為担当官

資源エネルギー庁長官官房総合政策課長 小宮義則

なるものは単なる事務方に過ぎず、その上にこのような指示を出した者が存在する。彼らの良心をねじ伏せてまで指示している可能性すらある。


主張の表象だけに惑わされてはいけない。主張する者の背景も含めた理解が必須である。