人の心の闇
あえてまだ触れさせていただく。先日の京都の送り火問題は、人の心の中の闇がいかに深いか、悲しいほどに見せ付ける結果となった。
国民新党の亀井静香は、8月10日の記者会見で送り火の問題について以下のように述べている。全く記事になっていないため、そのまま引用する。
(引用始め)
まあ、とにかく死んでいるんだから国全体がね。そうでしょ。政治だけじゃないんだよ。送り火の問題だってそうでしょ。はしなくも、国民のいかれている状況を映し出したですね。京都の送り火、被災して亡くなられた方々を浄土へ送り出していく、
送り火のそれを断るなんていうことは、かつては考えられなかった。私はこの何か、世話人会か、理事長さんに電話をして聞いたんだけども、本人は私もそう思ったんだけども、理事会で決めちゃったから、どうしようもないんです。福島から京都に移ってきている人たちが福島の地からきたのに、何でまた、あちらのものを京都に持ってこなければいけない。これは理屈にならないですね。あそこは宮城県からで、たとえ原発の事故が起きた場所のことであろうと、そういう風評被害以上のものですね。そういう、
しかし自分たちだけは万万万が一の危険さえなければいいんだと、そんな心理状況がお浄土に送るという行為についてまで拒否してしまうという。そうなっている。政治と一緒の状況が国民の中に起きている。毎日新聞もそうだ。だから私は冒頭に行った、深刻だと、本当に深刻ですよ。こういうことは考えられなかった。
(引用終わり)
京都の送り火の問題は、東海テレビの「セシウムさん」事件と全く同質のものである。それは、被災地から遠く離れた人々の、被災地への共感の薄さである。亀井が語ったように、政治と同じような国民の恐るべき劣化が、この二つの問題を引き起こしている。
岩手県の達増拓也知事は、東海テレビでの事件を受け、8月8日の記者会見で以下のように語っている。
(引用始め)
東海テレビの件は、人の心の闇の奥深さを見せつけられた感じがしています。大災害が発生した時、あるいは非常事態において、とんでもないデマがはやる。関東大震災の時にも非人道的なデマが流布されて、深刻なことを引き起こしたりしていたわけですが、人の心の闇というのは、そういう非常事態の時に表に出てきてしまう傾向があるので、マスメディアは厳にそういうことがないように、むしろそういう人の心の闇を沈静化し、デマの流布を防ぐ使命があるはずですので、そこは当事者に猛省を促したいと思っています。
(引用終わり)
安全地帯に居る、少なくとも被災地に比べたらはるかに安全な場所に居る者が、苦しむ被災地の同胞を揶揄、中傷するようなことは断じてあってはならない。日本の将来のためにこれほど危険なことはない。国家国民の統合を危うくする最大の原因になりかねない。今回の京都市、大文字保存会、東海テレビの対応に対しては今後も最大限の非難、抗議を行なうことで、再発を絶対に防止しなければならない。
さもなければ、我々は以下のような行為に対しても批判できなくなってしまう。これも人の心の闇が表に出てきてしまった事象である。
(引用始め)
ベルギー1部リーグ、リールスのGK川島永嗣は怒りが収まらなかった。19日行われたゲルミナル戦で、
相手チームのサポーターが「フクシマ」と連呼して川島を挑発。東日本大震災による原発事故に心を痛めていただけに「他のことは許せるが『フクシマ』と言うのは、冗談にできることではない」と憤慨した。
(引用終わり)
遠い地ベルギーの地であるが、このような非人間的な言動がしかも日本人選手に対してなされた。これは川島選手のみならず、被災地、そして日本国民に対する重大な侮辱行為である。
少しでも愛国心がある者なら、日本のために満腔の抗議の意を示し、謝罪させるべきである。少なくとも今回「フクシマ」などと連呼した者は、二度とスタジアムに入れてはならない。
ただ、当然であるが、このベルギーでの愚かな行為を批判するのであれば、国内においてはもっと身を律しなければならない。京都の送り火や東海テレビの問題をうやむやにしてはならないのもそのためである。
【参考】
ゲルミナル・ベールショット(K.F.C. Germinal Beerschot)公式ホームページ
連絡先(以下のほかも目的別に多数)
Frank Van Laeken
(メールアドレス) fvl@beerschot.be