「セックスする?」
「どうしよう・・・」
「えっ?」
「すごく、迷ってます」(照)
「えっ、そうなの?」

「朝からこんな気分になるのは今までなかったかも・・・今すごく胸がドキドキしています・・・」
「あはは、いいね・・・ねえ、しようよ」
「・・・すごく恥ずかしい・・・です・・・」
「・・・えっと・・・したくないなら無理しないでね」
「・・・・・・いえ、エッチはしたいのですが・・・ふふ、恥ずかしい」(照)
「??」
「今しちゃうと帰れなくなりそうです」(照)
「・・・そっか」
「また夢中になってしてしまいそうで」(笑)
「あはは・・・じゃあ、1時間ぐらいでもいいけど」
「実はおばあ様と今日、お昼から約束があって」
「あ、そうなんだ」
「朝ごはん食べたら帰ろうかと思っていました」
「そっか、まあそれなら仕方がないね」
「・・・ごめんなさい。でも・・・1時間ぐらいなら・・・」(照)」
ハルナは薄明りの下でもわかるほど真っ赤な顔で照れながら僕を欲しがった。
初めての男性と一晩過ごしたあとのモーニングセックス。
あまり経験がないらしく彼女にとって朝からガッチガチの男性を受けること自体新鮮だっただろう。
「うあっ・・・あああっ・・・ショウさん、すごく硬いっ、硬いです・・・ああっ、ステキ・・・」

少し二日酔い気味とのことだったので身体に残っている酒気が彼女を普段よりも興奮させているのか、それとも僕の身体に慣れてきたのか、結構な感じ方だった。
「気持ちいい?」
「はい、なんだかすごく・・・昨日よりも気持ちいいなって思います・・・」
「そう、よかった」
「昨日は奥が少し怖かったのですが、いまは心地いいっていうか」
「それはいいね」
「あと、さっき・・・・」
「ん?」
そのとき、ハルナがとても想い出深い言葉を言ってくれた。
今でもそのときの様子はよく覚えている。
「・・・ショウさんがわたしに入ってくるとき、手を繋いでくださったのがよかったです」(照)
「あはは、そうなんだね・・・こうかな」
僕は腰をゆるく動かしながらハルナの手をとった。
「はい、うふふ、これ・・・なんだか、とても男の人から愛されている気がします・・・」
「・・・・・・」
僕にとっては セックスの飾りとしてさりげなく繋いだ手と手が、女性の精神的な快楽を誘った。
今までハルナは少なくともそれを感じるセックスをしてこなかったということだ。
それに昨夜のセックスは僕らにとって初めての行為だったがハルナにとっては相当濃厚な内容だっただろう。
過去の男らと比べて僕を色んな意味で相当気に入っていることは身体の開き具合や発する言葉からからなんとなく伝わってくる。
ずちゅ・・・ずちゅ・・・ずちゅ・・・・
ハルナの手を握りながら僕は腰をゆっくりと動かす。
「ああ・・・あああ・・・」
ペニスの先端にこりこりとしたハルナの子宮口の感触があった。
(昨夜は感じなかった・・・)
セックスによる快感でおこるという子宮の下降。
男性の精子を少しでも近くで受け取りたいという身体の挙動。
ずちゅ・・・ずん、ずちゅ・・・ずん・・・
僕はさっきよりも少し強めに子宮を突き上げるような動きを腰に加えていく。
ずん・・・ずちゅ・・・ずん・・・
「あっ・・・ああっ・・・はぁぁっ・・・」
彼女の腹の奥の奥・・・一番深いところまで届く男性器をハルナはうっとりとした表情で感じとっていた。
少し笑みをうかべながら快感を噛みしめている表情がとてもいやらしかった。
「ショウさん、すごくわたし今・・・幸せな気持ちです・・・」
「よかった。そう言ってくれると僕も嬉しいよ」
カーテンの隙間からうっすらと朝の光が差し込む中で深く綱がり、手をとりあう裸の男女。
まるで祝福を受けたカップルのような美しい光景・・・。
(ちゅっ・・・ちゅっ・・・)
ゆっくり、ゆっくりと腰をグライドさせながらキスをし、手をぎゅっと握ったそのときだった。
「ああっ・・・あああああああっ・・・・」
小さな声をあげ、一瞬びくっ!と少し下半身をよじらせると、ハルナの身体にぞくぞく、びりびりと電流のようなものが走っていくのが見えた。

「あああ、いいっ、あああっ・・・いいっ・・・ショウさん・・・すごく気持ちよくて・・・すごく幸せ・・・・」
「そう、よかった」(笑)
(ちゅっ・・・ちゅっ・・・・・)
「はぁぁぁっ・・・いいっ・・・ショウさん、いいです・・・すごくいい・・・気持ちです・・・」
その時は気づかなかったが今思い出すとあれはハルナにとって初期の淡い、淡い、オーガズムに似た感動だったのかもしれない。
男に腹の奥を突き上げられながら心から抱かれることで ここまで気持ちよくなれることに気付かされた瞬間だった。
緩く高まる性的な興奮の中でポルチオオーガズムをまだ知らないハルナに訪れた淡く、可愛らしい初動のオーガズム・・・
「・・・ショウさん、ステキです・・・」
「あはは、普通だよ。まだまだ序の口」
「そうなんですか・・・」
「もっともっと気持ちよくなるから」
「・・・クセになりそう・・・です・・・」(照)
純粋そうなハルナの乙女な心臓がずきゅん!と音を立てて射抜かれてしまったのが見えた。
セックスを通じてハルナが僕を好きになっていく。
彼女を抱く前はセックスにあまり執着がないように思えていたが、昨夜から今朝にかけての行為で僕はハルナに認められ、セックスの素晴らしさにも導けた。
だが今回僕は大人の玩具を見られてしまうという失態をおかしている。
(それで嫌われたのであればしょうがない)
僕はガツガツと女性を追いかけることをしないタイプなので、ダメならダメでハルナを諦める心境だった。
(ぶるるるるっ、ぶるるるるっ・・・・)
ハルナと行為を初めて1時間近く経ったころ、ベッドサイドに置いてあったハルナの携帯電話に着信が入った。
当時はまだスマホが出たばかりで僕もハルナもぎりぎりガラケーユーザーだった。
「あっ、ごめんなさい」
「あっ、いいよ、電話に出て」
夢のようなうっとりとしたラブラブムードからイッキに現実に引き戻され、僕とハルナの繋がりが解けた。
「・・・ごめんなさい」
ハルナは電話をとって携帯の画面を見たあと ちらっと僕の顔を見た。
「あ、ごめん、部屋 出るから電話に出なよ」
僕はそう言うとバスタオルを下半身に纏い、裸のハルナを寝室に残して扉を閉めた。
(さっき言ってたおばあ様からの電話かな)
僕は別の部屋でささっと部屋着に着替えると こっそり扉の外から寝室で話しをするハルナの声を聞いていた。
ぼそぼそと話をする声は聞こえてくるが、はっきりと聞き取れはしなかった。
1つだけはっきり聞こえた部分があった。
「だから・・・ちがうってば・・・もう・・・」
少し怒っているのか、困っているような口調にも聞こえた。
(あれっ、電話の相手はおばあ様じゃないのかな・・・?)
あまり扉の前でねばると会話を終えたハルナにバレそうだったので僕は適当なところで聞き耳をたてることをやめ、リビングでテレビを見始めた。
しばらくすると寝室から着替えを終えた状態でハルナが出てきた。
「あっ、電話終わったんだね。えっと・・・朝食食べる?」
「うーん、いえごめんなさい。このまま帰ろうと思います」
「そ、そうなんだね。わかった」
「・・・ショウさん・・・あの・・・昨日はすごく楽しかったです」
「えっ?そ、そう?僕もハルナさんと一緒に過ごせて楽しかったよ」
「ショウさんとはお話ししてても楽しいし・・・はい、また・・・近々お逢いしたいです」
「う、うん、もちろんいいですよ。僕もまた逢いたいって思っていました」
「そう思っていただいて嬉しいです。では・・・今日はこれで・・・」
「うん、あっ、駐車場から車出すところまで行くよ」
「あっ、そうですね。ありがとう」
ハルナが乗ってきたベンツはマンション駐車場のゲストスペースに停めてあったので僕の付き添いで車を出した。
「ショウさん、またメールしますね」
「うん、気をつけてね」
「はい、では・・・」
ブロロロロと子気味いいエンジン音をたてながらハルナのベンツはマンション駐車場を出ていった。
「・・・・・」
ハルナを見送ると僕は部屋に戻り、朝食の納豆を食べながら色々反省をしはじめた。
(初回のセックスからクンニとクリ吸いの応酬はやりすぎたかなあ・・・お互い酒にも酔ってたし・・・ハルナもまんざらな態度に見えなかったけど・・・)
それよりも大人の玩具を見られたことは致命的なミスに思えた。
(絶対に見られたよなあ・・・あれはマズったなあ・・・)
ハルナと逢う前に交際していた女性らのうち数名が玩具プレイ好きだった。
僕は普段のセックスでは積極的に玩具を使う派ではないが、ハルナがあれを見たらそうは思わないだろう。
(はい、また・・・近々お逢いしたいです)
帰り際のハルナの言葉をまにうけるなら彼女から見た僕の好感度は高く、また逢ってみたい、またセックスもしたい、と思ってくれた。
・・・たとえ大人の玩具をたくさん所持していると知っても動じない・・・ということだ。
「まあ、あれか・・・今日明日でなんにも連絡が来なければダメだってことだろうから」
出会い系サイトで多くの女性と逢っていると1度逢ったあとに「また逢いましょう」とか言うだけ言ってその後連絡が来ないことはよくあることだった。
僕もそういう女性はいつまでも追いかけないタイプなので来ないなら来ないで次の恋愛を探す行動に出てしまう。
逆に連絡をくれる女性は僕のことがどこか好きなんだろうと思い、そこから交際が発展していく。
特に一度男女の関係になったあとの連絡は大事だった。
身体の相性は女性にとっても気になるところだろう。
なのでハルナから連絡がもらえるかどうかで僕らは正式な男女交際のスタートラインに立てると思っていた。
果たしてハルナからの返事は・・・・・その日の夜になって送られてきた。
その内容は
「とても楽しくて素敵な時間でした」
「えっちをあんなふうにしたことはありませんでした」
「ショウさんにあんなふうにしてもらって・・・夢中になりそうです(照)」
「また今週末、おうちにお邪魔してもいいですか」
といったような内容だった。
僕は「嬉しいです。どうぞまた来てください」という内容の返事を書いてハルナに送った。
・・・送ってはみたものの、僕の心境は複雑なままだった。
(週末・・・彼女がきたらまた僕が食事の準備をするのかなあ・・・)
(大人の玩具見られたけど、また来るってことはそんな僕でも気にしないってことだよなあ・・・)
ハルナへの返信メールを終えたPCの画面をぼーっと見ていると僕の携帯がぶるぶると振動しはじめた。
(?・・・誰だろう、こんな時間に・・・)
と思いながら携帯の画面を見ると
3カ月前に関係を終えたはずの女性、「ゆうか」からの電話だった。
つづく