出産時に入院していた部屋は
6人部屋であった。
過去2回の日本での出産は
個室だったのだが、
7月に一泊入院した際も
産科病棟に入院していた為、
出産直後の赤ちゃんが夜中に泣いていたり
日中に家族が見舞いに来たりと
慌ただしい雰囲気だった。
ただ、幸せな雰囲気があり、
タコ部屋も悪く無いな、
とその時は思った。
以前義兄嫁がキルケニーで出産した際は
個室を利用したそうだ。
医療保険に加入している人たちが
使える有料の案内だと思われる。
基本的には妊娠・出産に関わる医療費は
無料であるので、保険を使わずとも
出産できるが、ただし個室等は
使えないのだ。
翌日とかに退院する人が多いのか、
入退院する人達の入れ替わりが早かった。
その中で、問題の家族が深夜にきた。
私の出産翌日の夜だった。
カーテンを閉め切っているので
声しか聞こえないが、
感じ的に若めの夫婦。
言い方が悪いことを覚悟の上で書くが、
どう色をつけても育ちが良い感じは
一ミリもなかった。
とにかく声が大きく、聞こえなくていい
内容の話を延々とし、電話も大声でする。
彼女の夫が去ってからはひたすら
溜息が聞こえ、一瞬、もしや
電子タバコでも吸って吐いている
のではと思った。
とにかく彼女は不満な様子。
どうやら3週間程早く娘が誕生
したらしいが、分娩室に
かなり長いこといたりと、
疲労しきっているようだった。
そして初産のようだ。
ただ、あまりにうるさいので
もはや温かな気持ちは持てない。
翌朝から家族や親戚が大量に見舞いに
き続けていた。めでたいのはわかるが、
この家族、皆が揃いも揃って
声がやたらでかいのだ。異常に。
電話の内容から会話から、全てが
流れてくる。ほかのご家族の様な
微笑ましい感じは微塵もない。
そこの一角はもはや、その一家の
さしずめリビングのような感じで、
彼らはここが他人もいる
病院の一室である事など、
一切気にかけもしない。
所謂“トラベラー”と呼ばれる
一家じゃないかと推測する。
よく聞く他の呼び方は“ティンカー”、
または“ジプシー”だろうか。
彼らについて理解したいのだが、
未だによくわからない。
ネットを見ても、イマイチ把握する
までには至らずだ。
偏見の塊だが知っている限り書いてみる。
・現金主義、多額のお金を持っている
・馬を保有
・移動生活なので、トレイラーハウスを
保有している
・違法に他人の土地にそのトレイラーを
止めたりするのでトラブルになりがち
・見た目、服装や趣向が違うので、
一発でわかるらしい
(私はまだそのレベルではない)
・定住型のトラベラーもいる。家の前に
やたら物が置いてある事が多い。
窓枠や植木鉢などが複数ある。
トレイラーがあれば確実
・女性は派手な服装をしている場合が多い
特にアクセサリーをやたら重ね付けする
・話し方、もある。説明できないが
・無害な人が殆どだろうが、一般的に、
未だに印象いいとは言い難い。
というのも、ラフでトラブルを作る事が
多い為だ
・トラベラー同士で結婚などをする為、
外部とあまり関わらない。
・今は学校に通う人もいるが、
通わない場合も多い
これだけ見ても、私もよくわからない。
だからどうした、なのだが、
とにかく民族や考え方、生活スタイルが
一般のそれとは違う。
銀行で働くトラベラーは多分いないが、
物の修理を現金で請け負うような人には
トラベラーがいたりするらしい。
アイルランドに限らずイギリスなど
色々な所にいるらしい。
アイルランドのトラベラーは
アイリッシュトラベラーと呼ばれ、
他国にも土着したトラベラーがいるそうだ。
自分で書きながらもやはり
よくわからないが、
トラベラーと呼ばれる人達が
とにかくいる。
最近聞いたが、夫友人の奥さんが以前
帝王切開翌日に退院したらしい。
その話だけ聞いて、どうしても
帰宅したかったのか、痛みもあるだろうに、
と思っていたが、どうやら
理由があったらしい。
同室のトラベラーの騒音のせいで
全く休めず、泣きながら病院を去ったらしい。
病院側は退院を強く止めたらしいが、
そのままそこにい続けられる環境では
なかったそうだ。
産後はただでさえ精神的に不安定に
なる中、家族が病室に居座り続け、
夜通しうるさかったとの事。
同情する、私は比べればマシだった。
3人子供がいる家族だが、
3人とも、入院時にトラベラーと
同室になったとも聞いた。
出産予定があり、またその辺が不安ならば、
保険を使うなりして、個室、または
プライベートの病院にて
出産することを勧める。
同じ病室にトラベラーがいた、
それだけだが、私は入院中に
彼らの無駄な騒音に
大分イラつかされた、という小話だ。