コメントを返さない私に、コメントを下さって、ありがとうございます。

メッセージも返せなくて、すみません。
Amebaさんの措置で、受信しか出来なくて…。

非公開希望の分も含め、勿体ないくらいの共感を寄せて頂きました。
本当にありがとうございます。

コメントの大半は、花組クライシスについて。

ご参考★花組トップスター明日海りおの覚悟

(主にSNSて発信される)明日海さんに対する攻撃的な文言に傷ついている方の多さに、暗澹とした気持ちになりました。

同時に、私自身もわが身を振り返らねばとも思いました。

SNSは怖い。
使い方次第で、心強い武器にもなれば、危険な凶器にもなる。

反論する事で、私もまた誰かを傷つけているかもしれない。

少なくとも、反論された側はいい気持ちはしないでしょう。
悪感情の連鎖になってしまいます。

健全な批判と、嫌味や皮肉を混同している限り、イタチごっこでしょうね。

悩ましいところです。

明日海さんご自身はおそらく泰然とされていると推察しています。

肚を括っておられるだろうし、ある程度の攻撃や嫌味も想定内でいらしたろうと思われます。

宝塚歌劇が企業の一部門である以上、劇団員個人の希望や判断によって人事が動くとは考えにくい。

組織が決めた事を、その組織に対して意見するならまだしも、劇団員個人を攻撃対象にするのは酷だと思います。

本来ならスルーしたいところですが、少々興味のツボを突かれたので、語らせて下さいね。

明日海りおは現人神、明日海ファンは宗教か、気持ち悪い…といった記述を見かけました。

そこで、私の歴女の血が騒ぎました。
興味深いなぁ、と。

(あ、もちろん、当方を傷つけたくて書かれた事は理解しています)

そこで、ある仮説を立ててみようと思います。

題して、「明日海りおは神か?」

以下は、ごくごく個人的な仮説なので、気軽に流し読みして頂ければと思います。

芸能と神様は元々、深い繋がりを有して来ました。

圧倒的な求心力を持つ存在を「神」になぞらえる事があります。

例えばAKB48では、特に人気が高いメンバーを「神7」と呼んでいましたね。

海外では、歌姫を「DIVA(ディーヴァ)」と呼びます。
DIVAは「女神」という意味。

アドルフ・ヒトラーが政治や戦争に、音楽を効果的に取り入れた事は有名な事実。

歌や踊りは、情動にダイレクトに響くからでしょう。

何しろ、神様の心まで動かしたのですから。

古来より、神事と芸能は深く結びついていました。

日本で最初の芸能に関する記述は、神話の世界に遡ります。

天照大御神が、弟神(須佐之男命)の度重なる狼藉に腹をすえかね、洞窟に頑丈な岩戸を立て、籠ってしまいます。

太陽が消えた世界は闇に閉ざされ、疾病が蔓延し、作物は育たなくなりました。

そこで、太陽神をおびきだす為、岩戸の前で神々が宴会を始めました。

外の様子が気になり、そっと岩戸の隙間から覗いたところを、力自慢の神が開け放ち、この世に光が戻りました。

宴会で舞を披露したのが、天細女命(アメノウズメノミコト)

そう、有名な天岩戸伝説です。
おそらく、これが日本で最古の芸能に関する記述かと思います。

専門家ではないので、間違えていたらすみません。

天照大御神をも惹きつけた、歌舞音曲のチカラ。

神事には、楽器の演奏や謡や舞が欠かせません。(神楽)

神楽から派生した田楽や猿楽は、季節の折節に農作業で疲れた民の憩いになりました。

日本の神事は、農作業と密接に関わっています。

農耕は、種まきから収穫まで、長い時間がかかります。
その間に、天災や害獣・害虫など、様々な災厄が襲ってくるかもしれない。

無事に収穫を迎えるため、祈る事。
収穫を迎えた喜びを祝うこと。

神事は代々、神の子孫である(とされる)天皇の重要な任務でした。

それは今も伝わっていますよね。
ニュースで耳にする「大嘗祭」は、収穫を祝う祭祀。

なお、通常年は「新嘗祭(にいなめさい)」と呼び、新たに天皇が即位した年のみ「大嘗祭」といいます。

古代より神事は、農耕と芸能に深く関わりを持っていました。

地道で苦労が多い農耕。

その無事の収穫を案じ、祈りと共に神に奉納された歌舞音曲。

同時に、働く民の日々の憂さを晴らす為にも、芸能は活用されて来ました。

海外に目を向けると、例えば、「アイドル」に関する表記は、旧約聖書(出エジプト記)に登場します。

黄金の仔牛の像(←アイドル)を、神に見立てて祈ることを批判した記述がそれです。

アイドルとは、偶像という意味。
ご存知の通り、キリスト教では偶像崇拝を禁止しています。

神は唯一無二の絶対的な存在なのに、複製できるモノを拝むなんてまかりならん、という訳です。

後年、エルビス・プレスリーやフランク・シナトラといった、当時の若者を熱狂させた歌手が「アイドル」と呼ばれ始めました。

若者達が、神のように崇め奉り、熱狂する姿を揶揄した表現でした。

欧米でのアイドルは「若者を熱狂させる、まがい物」というニュアンスの言葉。

それが日本へ渡ると、「若者を熱狂させる人気者」というニュアンスで使われるようになりました。

「やおよろずの神」というほど、山川草木すべてに神が宿っている日本。

違和感なく、様々なモノを採り入れる柔軟性がある国民性が、ここでも発揮されたようです。

「現人神(あらひとがみ)」は「神が人の形をとったもの」という意味です。

徳川幕府から皇室へと政権が移譲された、明治維新。
当時、欧米列強はアジア・アフリカ各地を次々と支配・植民地化し、搾取していました。

日本は自主独立を守る為、内紛を早急に鎮め、国家を統一する必要がありました。

その為には、人心の掌握が必須の課題。
そこで採択された措置が「天皇の神格化」でした。

そのような歴史的背景から、「現人神」は転じて「天皇」を指す事が日本では一般的。
(それとて第二次世界大戦後は、めったに使わない言い回しになりましたが)

天皇以外の誰かを「現人神」と表現するのは、ただでさえ畏れ多いことですのに、おちょくる為に使うのは……。

歴史的背景なども踏まえた上で、例えば危険な独裁者に対する警告・批判の比喩として用いるなら、適切かと思いますが。

それから、「みりおちゃんをレジェンドに」と言ってる明日海ファンを、私は存知上げません。

少なくとも、私と交流がある方々は…なので、狭い範囲ではあります。

ただ、明日海さんに興味のない方や、お好きではない方に比べたら、明日海ファンとの交流は多いでしょうし、彼ら彼女らの言動に高い関心を持っていると思います。

「レジェンド」といえば、柚希礼音さんの代名詞。

柚希さんは一時代を築かれた素晴らしいトップスターであり、宝塚の顔です。

柚希さんへのリスペクトという意味でも、「レジェンド」の名称を安易に他のジェンヌさんに使う事は憚られます。

「白薔薇のプリンス」の称号を春日野八千代様以外には、おいそれと使わないような感覚でしょうか。

…といった事は、あくまでも私見です。
使ったらアカンとも思っていません。

ただ、尊敬の気持ちを込めて、プロ野球の永久欠番のような扱いになってる名称はあるのかな…と推察しています。


さて、仮説に戻りましょう。
RESULT(結論)

心を揺さぶり、深い感銘を及ぼし、強く惹きつける存在。

明日海りおは「男装のディーヴァ(女神)」と申せましょう。

…そして NHKで放映された、宝塚100周年特集番組のナレーションより。

熱狂するファンは、トップスターに理想の愛を求めているのではない。 その生き方に熱狂しているのだ」


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