ノマド社長の横断日誌 -7ページ目

ノマド社長の横断日誌

Webマーケティング、コンサルティング、デザインDTP、映像制作、編集、コピーライティングまで幅広く手掛け、そしてそれぞれの仕事に常にまめまめしく取り組むブレーンカンパニー。ノマドワークスタイルで横断的にビジネス中!

こんにちは、gpmの佐々木です。

今日は、このニュースで思ったことを書いてみたいと思います。

『ユーザー曰く、Twitterで質問に答えてくれた会社からは購入する可能性が高い』5月30日 from TechCrunch JAPAN

$ノマド社長の横断日誌

最近行われたTwitterユーザー2049人を対象に、Twitter Q&A検索サービスのinboxQが行った調査によると、私は例外ではなかった。回答者の64%が、Twitterの質問に答えた企業から購入する可能性が高いと答え、24%がどちらでもなく、12%が可能性は低いと答えた。

「当然でしょ?」と思われるかもしれませんが、マーケティングの観点から言えばコレめちゃめちゃ重要です。ある企業のtwitterをフォローしていて、質問して、回答もらえたら64%の購入動機喚起になるというインフォメーションなんですから。

すべてのtwitterを活用している企業は実践すべき内容です。64%という数字に疑問をはさむ余地はない。回答する手間なんか惜しんでる場合じゃありませんね。

上記対応は必須として、将来的なビジョンを考えてみる。

現在企業のカスタマーサポートの方法は、「電話サポート」「メール(フォームも含む)対応」「訪問対応」「FAQスレッド板での回答対応」などでしょう。それぞれアウトソーシングしている場合であっても、人件費コストは非常に高い。特に電話は。訪問は実費請求もできるし、そこまでの対応が必要な場合は企業としてしっかり対応しなければいけませんね。

私は、法人向けや個人顧客向けのコールセンターやカスタマーセンターに勤務していた経験があって、「対応品質がファンを生むのだ」と教えられ仕事として実践していました。それは間違っていないし、正しい。

$ノマド社長の横断日誌

しかし、人件費コストとその効果については、ぶっちゃけ目に見える形で計上できているとはいいがたいグレーなゾーンです。CSRやカスタマーサティスファクション(顧客満足)やブランドイメージの観点で取り組まれてきているのが現状です。しかもあんま意味ない「応対品質コンサル」なんかに盛大に金使って、「お客様からのお褒めの言葉が今月何件増えました!」とか「賞あげます」とかわけわからん部署アピールオナニーみたいなことをしてる。

「費用対効果が明確ではないが、しっかりサポート体制を整えないとマイナス要素が高いのでしっかり取り組む」

この程度の動機で人件費コストをかけられるのは大企業だけの話。クレーム処理的なデータベース構築と品質改善のヒント情報の集積ぐらいが、数値化できる程度ですね。じゃあ中小企業とかはどうするんだよと。社会的義務という名目を除いたとしたら、そんな数値レベルで人件費コストをかけるのは不可能です。

だから企業は、カスタマーサポートの一環で、必ずtwitterでのサポートをすぐに導入検討すべきです。顧客層が年配の方でtwitter利用率が低い層がターゲットの企業は不要かもしれませんが、そうでないのであれば断然導入すべき。

顧客情報に関わる問い合わせには当然本人確認が伴うので、twitterは向きませんが、顧客全体通知、障害情報開示、簡易な操作方法質問に対する返答etc...についてはtwitterで十分なことも多いのではないか。

であれば、「電話」「メール」「訪問」「スレッド」に「twitter」を加えて、twitterの問い合わせパーセンテージがもし20%の目標を達成したとしたら、その20%の顧客数×64%が「ファンになって新たな見込客として想定できる」としたら、他対応の人件費削減でき売り上げアップも見込めるとしたら。。

●人件費コストの削減につながる
●ファンを増やして見込客の情勢につながる
●twitterのログを「まとめ」てよりリアルなFAQを構築/更新できる


さらにサポート用のtwitterにキャンペーン情報や新商品情報をツイートすれば、Webマーケティングにおけるセールスプロモーションにもつながる可能性もあるわけです。

導入コストはかからない(メール対応部隊を回せばいい)ので、ぜひ取り組んでみるべきだと思います。
こんにちは、gpmの佐々木です。

さて前回では、ソーシャルメディアが「可視化された存在としての個人が、一定の場所および空間に滞在しているということが、ビジネスになる」ということを書いてきました。

今日は、そのバリエーションをご紹介したいと思います。

Facebookについてはもういろいろ書籍なりが出ていますし、既出なのでアレですが、簡単に言うと、「6億人が参加する<場>は、本来ならば大金をかけてリサーチ分析し、ターゲットを絞って売りを掛けるところが、既に「私はこういう商品が好きです」という自らアピールしているマーケットがもろに見えている」ということが商品です。

言うなれば、マーケティング理論に基づいた顧客データが丸見えなので、広告出稿主から言えば「ほとんど見込み客じゃん、イエイ!」ということで広告打ちたいわけです。

Facebookは「養殖構造」なんです。

googleなど検索エンジンビジネスは、ユーザーが検索ワードを入力する行為自体に顧客心理が現れているからこそ、その検索ワードに群がって広告を出稿するわけです。

googleは「優秀な魚群探知機搭載の漁的構造」ですね。

ソーシャルメディアのビジネスモデルは、上記で言うと、間違いなく「養殖構造」で成り立っています

$ノマド社長の横断日誌
foursquareは、養殖構造の上にゲーム性を導入して、総合的なマーケティング変数を売りにするのではなく、「店舗」目がけて魚自ら触手をのばしている状態(位置情報)の<可視化>を売る。

$ノマド社長の横断日誌
Instagramは、画像に特化させながらFacebookやtwitterなど他のSNSとの連動性を活かして、各ユーザーの「主観的興味」を文字通り<可視化>させる「フォトデータという主観的趣味/視線の養殖」を売っていく。

挙げだすときりがないので、アレですが、要は「個人情報の養殖構造」なんです。

さて、大きなソーシャルメディアの話は、さておき、日本で見た場合、どんなビジネスがあるんだろうと思っていたら、ははーん、こういうのんね、というのがありました。あ、mixiとかGREEじゃないですよ。

$ノマド社長の横断日誌

NTTメディアサプライ株式会社が仕掛けている、「ネット家計簿サービス ココマネ」です。このビジネスが優秀かどうかはこれからの判断になってくるでしょうが、よくソーシャルメディアの特性を把握して練って作ってるなあと思います。

このココマネ、要は家計簿ソフトの「クラウドソフト」が基本です。クラウドサービスを提供します。そのソフトは家計簿ですと。ソフトのインストールとかないし、携帯からでもすぐ買い物したレシート情報をアップできるし、便利だよね、ちゅう代物。しかも無料です。当然。

じゃあ、なんで家計簿ソフトを開発したのか。

家計簿をつけるのは主婦層が基本で、やはり女性が圧倒的。かつ子育て世代、責任世代がマーケットのど真ん中。

ポイントはここ。「主婦層、子育て・責任世代の養殖」を狙った。だから家計簿ソフトを無料で提供している。

それぞれのユーザーが家計簿を公開しあったり、同じ商品でも安かったり高かったりが比較でき、ほかのみんなと交流したり平均的な節約比較ができたりする。

「ねえ、お宅はどんな感じ?」

これが聞きたいわけです。かつ便利なソフトが無料だと。いま会員が20万人ぐらいいます。「よし、養殖場に20万人の女性、主婦層、家計簿だから毎日アクセスするし滞留時間長いよ、子育て・責任世代がたくさん集まってるよ!」という売りなわけ。実名制ではありませんが、無問題。

それでそこに、「生命保険や医療保険」「ファイナンシャルプランナー」「介護業界」「ファッション」「生活雑貨」などの企業が群がりたいに決まっています。

そこに売り込んで広告出稿やタイアップで利益を出していく。しかも、単にソフトを販売する方法よりも、将来的に見て長く売れる可能性が高い。ソフトの性能で勝負していないから。商品作って、B2Cでの売り構造ではなく、顧客を無料で引き入れてその<場>をB2Bに売り込んで利益を出す構造です。

この方法は、昔から無料系のビジネスでは基本。ただ、今何が違っているかというと、「魚がリアルに飼われているのが見えてる」ということです。なんとなくの媒体力とかじゃない。リアルな情報なわけ。

長くなりましたが、ひとつの方法として、ソフト開発会社なんか、この「クラウドでの養殖ソーシャルメディアビジネス」は<あり>だと思います。

キーワードは「養殖」。違った販路が見えてきませんか?
こんにちは、gpmの佐々木です。

Facebookが日本でもメインストリームに躍り出てきている最中という感じですが、ソーシャルメディアの出現は「売る」という仕組みにもっとも大きなパラダイム転換をもたらしました。

それを見ていくためにまず2つの書籍をご紹介します。

$ノマド社長の横断日誌

クリス・アンダーソンの『フリー <無料>からお金を生み出す新戦略』とティナ・シーリングの『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』です。

あなたがどの業界にいようとも、〈無料〉との競争が待っている。それは可能性の問題ではなく、時間の問題だ。

詳しくはお読みいただきたいですが、物理学者でもあり経済学にも精通し、米「WIRED(ワイヤード)」誌の編集長をつとめる彼は、「無料であるということで吸い寄せられる仕組みがビジネスとして広がる」ということを言っているわけです。

「なぜ無料なのか」ということが旧来のセル戦略の概念からは理解することが難しいでしょうね。

またこの無料構造の概念と直接的ではありませんが、『20歳のときに知っておきたかったこと』が非常にリンクしてきます。

この本はスタンフォード大学の講義録ですが、ティナが設定したのは「5ドルを2時間でいくら増やせるか」。いろんな案がでて、「ラスベガスに行く」「宝くじを買う」というもの(A)から、5ドルを元手に「レモネードスタンドを開く」「洗車屋をやる」(B)などがでてきます。

(A)はギャンブル性の高いものであり利子生み資本の発想ですね、FXや高利貸しなどもこれに入るでしょう(古典経済学以前)、(B)は仕入れ→加工→販売といったような近代的な資本増殖の発想であり、商業的な発想です(古典経済学~後期資本主義)。

本のネタばれにもなるので、恐縮ですが、5ドルを最高600ドルにしたアイデアが出てきたのです。それが無料構造の概念とリンクします。彼らは何をやったか。

自分たちスタンフォード大学の優秀な学生がたくさん集まっている<場>にリクルート採用したい企業のPRビデオを流してあげるというビジネス

いかがでしょうか。

すなわち、マーテティングにおける消費者という見えない概念的存在ではなく、「可視化された存在としての個人が、一定の場所および空間に滞在している」ということが、ビジネスになるということなのです。

構造のみに着目すると、スタンフォードの学生が一定の場所に集まることに彼らは課金されているわけではなく自由意志で集まっている。優秀な大学の学生が集まる(吸い寄せられる)という仕組みのエンジンは<学校>というだけであり、集まった彼らに提供しているサービスは<質の高い授業>です。

まあ学生は学校に授業料を払っているので無料ではありませんが、学生という階級自体学校に所属していることを前提としているので。

そしてその<場>にバリューがある。だから2時間600ドルで売れた。無料構造の概念とこのスタンフォードのケースはとても示唆的です。

地理的もしくは空間的差異を資本に変える商人資本でもなく、仕入れ→生産という技術的もしくは時間的差異を資本に変える産業資本でもなく、価値ある情報そのものの集積→閲覧者セグメントのマーケティングデータを売る情報産業資本に属しながら、マーケティングの観点からいえばまったく新しいパラダイム転換をもたらしたものが<ソーシャルメディア><シェア><フリー>というビジネスモデルなのです。

$ノマド社長の横断日誌

5/19の記事で私は「マーケティングとは、その「商品の命がけの飛躍」を、少しでもちょっとの飛躍でいいように可視化しようとする技術に他なりません」と書きました。

以前のマーケティング技術とは、商品を「売りやすくするための」マーケット上の消費者動向を調査し、なるべく確実なデータを収集することがもとめられてきました。しかしソーシャルメディアでは、もうこれは必要がない。なぜなら「無料サービス」によって自動的に可視化されたデータ(個人)が引き寄せられ集積されるからです。

マーケティングデータの中には、以下のような変数があります。

●デモグラフィック変数(年齢 性別 職業 学歴 収入 家族構成 居住地 出身地 国籍 人種 宗教 etc)
●地理的変数(国 地域 都市レベル 人口密度 気候 etc)
●サイコグラフィック変数(ライフスタイル パーソナリティ アイデンティティ 価値観 購買動機 利用サイクル ブランドへの忠実度 関与 etc)


もうおわかりですね。

例えばソーシャルメディアの代表格Facebookへのアカウント登録には、上記のリストがほとんど用意されています。ユーザーは自分をより正確にアピールするために上記リストをどんどん書き込み、設定し、情報をFacebook上に公開するわけです。

つまり自動的にマーケティングデータをユーザー自ら提供し、かつそのユーザー同士がコミュニケーションを図りたいために、自らのソーシャルグラフ形成/公開し、すべてが<可視化>されているのです。

そのようにして6億人が参加する<場>は、本来ならば大金をかけてリサーチ分析し、ターゲットを絞って売りを掛けるところが、既に「私はこういう商品が好きです」という自らアピールしているマーケットがもろに見えているわけです。

何かを売ろうとする企業がFacebookに一挙に群がるのは当然ですね。

次回は、いくつかのソーシャルメディア系の<場>が儲ける仕組みにフォーカスしてみたいと思います。