青森県弘前市に名水があると聞いて汲みに行ってみた。富田の清水（しつこ）という湧き水らしい。湧き水だから辺鄙なところにあるのだろうと思っていたら、予想外に住宅街ど真ん中。立派な箱で囲まれている。
富田の清水は環境省が定めた日本名水百選に選ばれている。昭和初期までは紙すき（和紙づくり）に利用されていたキレイな水。
箱の中に入ってみると、6つ水槽がある。そして一番奥で年配の男性が何やら作業をしていた。
まず、複数の水槽については、上流から1槽目と2槽目は飲用、3槽目は米や青物の洗浄用、4槽目には紙すき材料や漬物樽をつけておき、5、6槽目は洗濯用および足洗い用という決まりがあったらしい。
富田の清水にはこのような使用上の注意がある。
そして作業していた男性については、地元住民で清掃中とのこと。富田の清水は週1回の掃除などしっかり管理されているらしい。また、水質検査も月1回ちゃんと行われているそうだ。たしかに、これくらい生活感のある場所の湧き水だから水質はちょっと気になっていた。でもこれで安心して飲むことができた。軟らかめの優しい水だった。
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