民法の学習方針~司法書士試験編~ | 思考と体系の館~行政書士・司法書士 合格応援ブログ~

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民法は、試験によってやり込み方がかなり変わってくる科目です。

問題の難易度や学習の分量を考えると

 

司法書士試験>行政書士試験≧司法試験予備試験(短答式)

 

という感じになると思います。

(司法試験予備試験は、論文式が天王山になるため、短答式の問題はあっさりしています。基礎的なトレーニングには実は最適という。)

 

司法書士試験における民法は、全ての分野について基本的な内容を頭に入れること。

その上で、重要な分野については、細部まで丁寧に学習をすること。

これが要求されます。

 

ここから、民法の学習方針を考えてみましょう。

まず、司法書士試験に合格するためには、民法で20問中17~18問を獲得する必要があります。

 

そのためには、民法の全範囲において(文字通り全範囲です)、条文・判例を押さえていく必要があります。

 

はっきり言うと、いきなり全部やることは、無理です。

やるぞ!という気持ちで、過去問集と配布されたテキストを積み上げると

 

テキスト…1000頁近くありますが…

過去問…500問くらいあるのですが…

 

という物凄い状況に遭遇することになります。

 

したがって、民法の攻略は

 

① 重要度の高いもの(Aランク)をカッチリ押さえる

 → テーマ絞りも可

② 細部をテキストでしっかりと押さえる

 → テキストは網羅性が高くないとダメ

③ 答練・模試で解法スキルを磨く

 

重要度が高いものは、講義内でも指摘がされると思いますが、重要度が高い部分「のみ」をまとめてくれているのが、以下の教材です。

 

 

講義を受講したら、テキストをざっと一読。

その後、3300選の該当範囲を読んで、図表を「理解」していきます。

図表の暗記は、あまり意味がありません。比較表や整理項目を見て、「なぜ、このような違いがあるのか」、「どうしてそういう結論になるのか」という部分をしっかりと講義テキストを併用して考えていきます。

これにより、テキストの中でも、重要度の高いものだけをガツっと抽出することができ、濃密な部分のみを習得することができます。

 

その後は、過去問です。

 

 

講義・3300選でやった内容を、過去問で仕上げます。

(実は、この工程をしっかりとやっておけば、本試験でも14問くらいは取れてしまいます。)

 

最後に、この工程で触れることのなかったテキストの記載について、印をつけておきます。

印がついた部分は、重要度が高い部分ではないということになります。もっとも、本試験で合格点を取るには、どうしても必要な部分です。したがって、上記の工程が上手く回転し始めた段階で、並行して目を通していくようなイメージです。

(もし、答練・模試で印をつけた部分が問われていたら、穴になりやすい箇所なので、ストックしておくと良いと思います)

 

まとめると、重要度の高い知識「のみ」をグルグル回して、まずは本試験で戦うためのベースを作る。

そこから、テキストの細部を読み込んで、合格点を取れるレベルに上げていく。

 

とにかく、最初の回転の対象をミスすると、出鼻をくじかれます。

それだけは避けたいですね。

 

なお、学習時間がある程度取れるという方は、普通にテキストと全ての過去問にトライされて問題ないと思います。(平日4~5時間。休日に、8~10時間。このくらい取れるなら、いきなり絞り込む必要性もないです。というか、テキストが十分に絞り込んでくれています。)