あなたを中心に世界は回る
「どうするの」
妻が言った。
「ここで、いいよ」
俺は答えた。
本心では、少しもよいとは思っていなかった。
それでも、異はとなえなかった。
俺がこうしたいと言ったところで、それが通ったことは、今までに一度もなかったからだ。
自分の思い通りにすればいい。
「やっはり、ここじゃ食べたくない」
急に気持が変わったのか、妻が苛立ちながら言い、踵を返した。
結局、その夜は夕食にありつく事なく床についた。
妻が言った。
「ここで、いいよ」
俺は答えた。
本心では、少しもよいとは思っていなかった。
それでも、異はとなえなかった。
俺がこうしたいと言ったところで、それが通ったことは、今までに一度もなかったからだ。
自分の思い通りにすればいい。
「やっはり、ここじゃ食べたくない」
急に気持が変わったのか、妻が苛立ちながら言い、踵を返した。
結局、その夜は夕食にありつく事なく床についた。
新年~そして
年が明けても、何かが変わるはずもなかった。
朝から、妻に口汚く罵られる。
それでも、自室に逃げ込まずに、耐えた。
前日は、ほぼ一日中、部屋に篭っていた。
そのことが、妻をさらに苛立たせる事となったようだ。
「天国だか地獄だかしらないけど、そこからあんたの両親が、何もしないで部屋に閉じ籠っているあんたを見て、いったいどう思ってるんだろうね」
そして最後には、くたばれだった。
何もしないといわれたくはなかった。
思いつくことは、やっている。
とにかく、妻のいる居間で、耐えた。
耐えられなくなっても、自室へは行かなかった。
仕事を見つけて、それをこなした。
飯が出され、無言で喰う。
その後は、不機嫌なため息も、怒鳴り声もなかった。
それでも、まともな会話はない。
何か言うと、馬鹿にしたようにそれを否定してくる。
そのために、うかつな事は、話せないのだった。
機嫌がいいのか、ちょっとした会話の中で、妻が笑った。
ほっとしている自分が情けなかった。
馬鹿げている。
馬鹿げていても、俺の一日としては上出来だった。
