日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。 -242ページ目

あなたを中心に世界は回る

「どうするの」

妻が言った。

「ここで、いいよ」

俺は答えた。

本心では、少しもよいとは思っていなかった。

それでも、異はとなえなかった。

俺がこうしたいと言ったところで、それが通ったことは、今までに一度もなかったからだ。

自分の思い通りにすればいい。

「やっはり、ここじゃ食べたくない」

急に気持が変わったのか、妻が苛立ちながら言い、踵を返した。

結局、その夜は夕食にありつく事なく床についた。

お出かけ写真

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新年~そして

年が明けても、何かが変わるはずもなかった。


朝から、妻に口汚く罵られる。

それでも、自室に逃げ込まずに、耐えた。



前日は、ほぼ一日中、部屋に篭っていた。

そのことが、妻をさらに苛立たせる事となったようだ。

「天国だか地獄だかしらないけど、そこからあんたの両親が、何もしないで部屋に閉じ籠っているあんたを見て、いったいどう思ってるんだろうね」

そして最後には、くたばれだった。

何もしないといわれたくはなかった。

思いつくことは、やっている。





とにかく、妻のいる居間で、耐えた。

耐えられなくなっても、自室へは行かなかった。

仕事を見つけて、それをこなした。


飯が出され、無言で喰う。

その後は、不機嫌なため息も、怒鳴り声もなかった。


それでも、まともな会話はない。

何か言うと、馬鹿にしたようにそれを否定してくる。

そのために、うかつな事は、話せないのだった。


機嫌がいいのか、ちょっとした会話の中で、妻が笑った。

ほっとしている自分が情けなかった。



馬鹿げている。

馬鹿げていても、俺の一日としては上出来だった。