娘と夕食
カレーを食べながら娘が唐突に言った。
「体の中で、生きる」
俺ははっとした。
娘の言葉は、好きな映画のワンシーンを思い起こさせたからだ。
娘は何をいいたかったのか。
ただの言葉の羅列なのか。
そうだとしても、3歳の子供のいうことにしては、洒落ている。
~林檎はいずれ腐ってなくなる。しかしこうすることで、体の中で生き続ける。~
映画の中で、死期迫る青年が言った言葉である。
記憶の中で生き続ける。
思い出として。
そんな意味なのだろうか。
掃除
起床し、山と詰まれた汚れた皿を洗った。
妻が娘を幼稚園へ送り帰宅する。
「掃除機ぐらいかけろ」
今日、最初に妻から投げつけられた言葉だった。
もう、別れよう。
喉元まで出かかった言葉を、俺は呑み込んだ。
休み時間の過ごし方
社食の窓から階下を覗いた。
トレーニングウエア姿で、息を弾ませている男の姿が目にとまった。
屈み込み、膝に両手をついている。
いつまでも、肩が上下していたが、暫くすると呼吸も整ったのか、ストレッチを始めた。
簡単に足だけ伸ばすと、すぐに走り出した。
ひどく疲れた気分で飯を食っていた俺は、驚きとともに男を目で追い続けた。
男はすぐに正門を出、外に走り出ていった。
男は飯をいつ食ったのか。
食わずに走り、そのまま仕事なのかもしれなかった。
どう考えても、飯を食う暇はなさそうだった。
いつも昼休みは、飯の後読書だった。
近頃では、本を読むことさえしていない。
くだらないと思いながら、昼のバラエティー番組を、ただ眺めてしまう。
260円のランチを腹に詰め込み、社食を後にした。
休暇室。
本でも読もうとページを開くと、同僚がとなりに座った。
一言、言葉を交わす。
すると、いつまでも話は途切れなかった。
話が終わり、俺は言葉を返した。
やはり、いつまでも話は続いた。
俺は諦めと共に、本のページを綴じた。
トレーニングウエア姿で、息を弾ませている男の姿が目にとまった。
屈み込み、膝に両手をついている。
いつまでも、肩が上下していたが、暫くすると呼吸も整ったのか、ストレッチを始めた。
簡単に足だけ伸ばすと、すぐに走り出した。
ひどく疲れた気分で飯を食っていた俺は、驚きとともに男を目で追い続けた。
男はすぐに正門を出、外に走り出ていった。
男は飯をいつ食ったのか。
食わずに走り、そのまま仕事なのかもしれなかった。
どう考えても、飯を食う暇はなさそうだった。
いつも昼休みは、飯の後読書だった。
近頃では、本を読むことさえしていない。
くだらないと思いながら、昼のバラエティー番組を、ただ眺めてしまう。
260円のランチを腹に詰め込み、社食を後にした。
休暇室。
本でも読もうとページを開くと、同僚がとなりに座った。
一言、言葉を交わす。
すると、いつまでも話は途切れなかった。
話が終わり、俺は言葉を返した。
やはり、いつまでも話は続いた。
俺は諦めと共に、本のページを綴じた。