日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。 -158ページ目

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日々を生きる。~妻よ。おまえはいったい何を望んでいるのか。-未設定

外に出ててみた。



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ただそれだけ。





やっぱりセカンドライフがいいかな、俺的には。



日々を生きる。~妻よ。おまえはいったい何を望んでいるのか。


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仕事、始まる

朝目覚めると、テーブルの上に千円札が一枚置かれていた。

食事代のつもりなのだろうか。

俺は何食分になるだろうと、咄嗟に考えた。

100円のパンなら十個、十日分だった。

千円札をポケットにねじ込んで、俺は職場に向かった。

職場では、暖かく迎え入れられたような気がする。

みんないい人たちだった。

だんだんと仕事を覚えていってほしいと、責任者はいった。

そんな調子なので、いきなり難しい仕事を押しつけられることなく、一日は淡々と過ぎていった。

昼になると、休憩をするように同僚のおばちゃんが優しく言った。

コンビニで100円のパンを買ってきて、職場の休憩室で喰いたいところだったが、そんな人は誰もいなかった。

おばちゃんたちは、自宅に帰って飯を食っているようだし、責任者はレストランでランチだった。

パンなどを囓っていてはみっともないので、俺は外で喰うことにした。

仕事場を出て、飯やを物色した。

600円とか、800円のランチばかりで、それより安い食い物屋はどこにもなかった。

そんなとき、牛丼屋が目にとまった。

牛丼の並が300円だった。

俺は一度コンビニでパンを眺め、しばらく悩んだ後、牛丼屋に入った。

テーブル席があったので、俺はゆっくりと牛丼を食った後、持参した本を開いた。

チャールズブコウスキーの小説だった。

チナスキーという主人公は、いつも仕事を探しているか、酒を飲んでいるかだった。

小説の中でチナスキーは、職場で痛烈な批判を受け、このように反省を述べている。

~ただ仕事をするだけでなく、その仕事に興味を持ち、その上で情熱を持ってこなさなければならない~

俺は本を閉じ、財布を引っ張り出して中身を見た。

700円と銅貨とアルミニウムが2,3枚。

今飯を喰ったばかりなのに、まだ食い足りなかった。

それでも、何か喰う金などなかった。

明日からはパンにしようと思いながら、俺は牛丼屋を後にした。




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戦慄~不吉な出来事

「やあ、久しぶり」



意外な時間に、友人から電話があった。



頭痛に悩まされていたが、友人からの電話はそれを忘れさせてくれた。





仕事が決まったこと。



今、駐車場にいること。






そんなことを話しているうちに、あることを思い出していた。





友人とは、興味のベクトルが同じ方向を向いている。







俺はうれしさのあまり、先日ブログに書いた内容 を友人に話した。




「異次元への行き方というのがネットに載っていたんだよ。それがね・・・・・・・?」




「・**あ**ぐ##・・・・・・・・・・・」






背中に冷たいものが走った。





友人の声が歪んで、何を言っているのか聞き取れなかったのだ。




現在の携帯はデジタル通信のはずだった。




こんな、ノイズが入る余地なんて?





耳に流れ込んでくる音声は、人のものではなかった。





濃密な液体の中で発するような、獣が呻くような声。




「もしもし、おい、聞こえるかい?」





「・*う***お##・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





俺はあきらめ、一旦通話を切った。




その後、友人との通話は無事に再開した。



友人の方も、やはり同じように、俺の話を聞き取ることが出来なかったらしい。




「異次元の行き方について、話したせいじゃないか」



友人は言って、笑い飛ばした。









しかし、不吉な出来事はそれで終わらなかった。









行くところはここ以外になかった。



俺は図書館へ行った。



持ち込んだ本を読むために、座る場所を探す。



窓際の一角に雑誌コーナーがあって、食や旅、科学や文芸雑誌に至るまで壁一面に雑誌が並んでいた。



それと対面した場所に長椅子が並んでいる。





俺はその一つに陣取り、バックから本を出して読み始めた。




エッジ 上/鈴木 光司
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エッジ 下/鈴木 光司
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リングやらせんで知られる鈴木光司 の著作だった。



あるとき、忽然と人が姿を消す。



そんな内容の話で、読み進めるうちに、物語は核心に迫っていった。



何度か、背中がぞくりとする瞬間があった。



少し前に友人と話していた、異次元への扉と、小説の内容がリンクしたからだ。



もっとも、この本を読み始めた後に、ネットで異次元への行き方なる記述を発見したのだが。






本に夢中になっていると、視界の端で何かが蠢いた。




俺の目の前で、突然、雑誌が一冊棚から落ちて、ストンと音を立てた。






俺ははっとして、辺りを見回した



俺以外に、雑誌コーナーに人はいなかった。




椅子から立ち上がり、一つだけ床に落ちた雑誌を拾い上げ、そっと棚に戻した。



表紙が見えるように、棚に置くようになっている。




科学雑誌だった。




表紙の文字を何となく目で追った。






~時間とは何か~






しかし目を引きつけられたのは、拾い上げた雑誌の隣に並ぶ科学雑誌の方だった。





~もう一つのブラックホール~

~裸の特異点~





その関連性にかすかな戦慄を覚え、俺はその雑誌を取り上げた。






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