薪ストーブの周辺ツールはいかにも的な面構えをして、いかにも的な価格をしているので、何一つ専用品は持っておりません。


火ばし、ほうき、塵取、スコップ、専用台の5点セットで数万円。費用対効果で物の価値を判断するなら、これは有り得ない代物だと思うのです。


半ば所有欲を満たす置物に近い商品と言えるでしょうか。


その周辺ツールの中でなかなか気に入った商品が見つからないのが塵取とほうき。そのまんま掃除道具だけに、何かしら100円ショップ的物哀しさが漂っております。


そんな中、何故か小学校の掃除道具入れにぶら下がる『ブリキのちりとり』の記憶が頭の片隅によみがえり、そして数ヶ月。


斧と薪と熾きの日々


いまだに製造販売している事に驚きつつ、手元に有る『ブリキのちりとり』をしげしげと眺め、そして30年振りに使う感触も懐かしい。


そう!すぐにゆがんでしまう塵取の受け口。そして床の隙間を空しく通過していく灰………。


斧と薪と熾きの日々



それでもしばらく使っていると、持ち方のコツが判ってきて、取手は小指と薬指に引っかける様にちりとりをかぶせ気味に持ち、親指と人指し指を広げて受け口を床に密着させ、軽く圧を加えて使用すると問題は解決。灰は素直に塵取りに納まって行きました。


斧と薪と熾きの日々

棒持ち

床に押し付けるように力を入れると簡単に曲がる取手。


斧と薪と熾きの日々

卓球持ち

やってみたかっただけ。


斧と薪と熾きの日々

フレミングの左手持ち

数分格闘の上編み出した持ち方。


斧と薪と熾きの日々

受け口は見事に床面に密着。

灰を確実にキャッチ。



これでチープな置物と化す事も無く、立派なストーブ周辺ツールとなったのです。



斧と薪と熾きの日々

薪ストーブ周辺ツールの面々














波目状すり鉢との出会いは全くの偶然から。






斧と薪と熾きの日々






一目見た時から、このすり鉢の持っている機能美に惹かれ、現物見たさに織部の街をふらふらとツーリング。

多治見、土岐、駄知、瀬戸と散策しましたが求めているすり鉢には出会えず。



しかし陶磁器の街は何処もいい味を出していて、歩いてて飽きない。



生まれてこのかた、器に興味は無く、費用対効果及び、経費投資優先順位から、大量生産品に不満は全く感じなかったのですが、何故かこの波目状すり鉢は非常に気になる。何かしら「いけない」織部の香りがする。



すり鉢の概念を覆すデザイン、完全に調理器具から逸脱したすり鉢である事を主張するかのような絵付。



すり鉢本来の機能を備えながらも、あらゆる日常の食のシーンで活用される事を願う作家の意図を感じつつ、愚輩の思考はラーメン、肉じゃが、筑前煮、大根とブリの煮付け。小さい方は、納豆、しおから、しらすおろし等といかにも庶民的で日本酒に合いそうな料理に及ぶのが関の山。キュウリの三杯酢もいいだろうな。




斧と薪と熾きの日々




波目状すり鉢の生まれを探ると、多治見の高田焼と申すらしい。焼き物の知識を全く持ち合わせていないので、聞いても判らないのだが、とにかく多治見市の高田で焼かれた『波目状すり鉢』が嘘偽りのない本物で、求めている商品。

散策中、道の駅の「織部の里」や「どんぶり会館」にて、駄知産の模倣品は沢山見掛けました。

多治見の織部ストリートでは高田焼の波目状すり鉢にも出会いましたが、残念ながら求めているデザイン、絵付のすり鉢ではありませんでした。




斧と薪と熾きの日々




この手の嗜好品を現物も見ずに、購入するのは納得いかないのですが、探しても見つからないので、仕方なくネットで購入。



現物が手元に来て新ためて感じる、織部の「いけない」香り。




斧と薪と熾きの日々




織部は「金食い虫」「場所取り虫」と言っていたおばあちゃんの言葉を思い出し、クールダウンした頭で費用対効果についてもう一度考察する必要がありそうだ。





『鎖樋』、「程々の家」のアクセントでもあり、気に行っています。



斧と薪と熾きの日々


鎖をしずくが流れ落ち、瓶を満たす光景は「程々の家」特有の趣でしょう。


しかしこれからのシーズン、樋を流れ落ちるのはしずくでは無く、日帰り温泉の打たせ湯如く滝の様に流れ落ちる雨水。


『鎖樋』の弱点は、水量が許容量を超えると、最上部の鎖が水の流れに固定された障害になっている為、付け根の部分から下に行く流れより水平方向に広がる流れが出来、完全に樋の機能を為さず、拡散ノズル宜しく周囲に雨水をぶちまけてしまう。


多分ほとんどのオーナーが「うひゃー」と思いながら、「まあいいか」と為すすべもなく日々を送られている事でしょう。



でもあまりにもみっともないし、かっこ悪いので、ペットボトルで一工夫。



斧と薪と熾きの日々


肩の部分を切り取り、飲み口の首も切り落とします。


これだけ。


あとは、切れ目を入れて、鎖樋の最上部に巻きつけ、ビニールテープで固定すれば終了。



斧と薪と熾きの日々


滝の如くの雨水も、空気を含んで真っ白な流れとなり鎖を垂直に落下します。



斧と薪と熾きの日々


斧と薪と熾きの日々


いとおかし。


八重桜の頃、焼津のお魚センターを目指してバイクで東名高速を東進。ちょっとだけと思い、寄り道したのが、大井川に掛かる『蓬莱橋』。



斧と薪と熾きの日々

対岸の牧野ノ原台地のお茶畑に向かう農道として作られ、昔から一般人は有料(なんでも定期が有るとか無いとか)のギネス的に最長の木造橋。


斧と薪と熾きの日々

その長さゆえ四万十川の沈下橋の様な強度と構造は望めず、大雨の増水には弱く、現在の橋は07年の台風で流された後、09年に開通した平成の世8代目の橋との事。




斧と薪と熾きの日々





第22作『男はつらいよ 噂の寅次郎』



大滝秀治の旅の雲水がすれ違い一呼吸の後、「旅の方、誠に失礼と存じますが、あなたお顔に女難の相が出ております。おきおつけなさるように。」


「分かっております。物心ついてからこのかた・・・・・・云々カンヌン」とキザに答えた寅さん。



そんな情景が目に浮かぶかなり素敵な橋。





斧と薪と熾きの日々




劇中マドンナの早苗(大原麗子)が孤独死なんて、悲しすぎる。

午前10時に瀬戸の自宅を出発して、東海環状線から長野自動車道岡谷インターまで、約2時間。


新和田トンネル手前の県道経由でビーナスまで3時間掛からないアクセスの良さ。

高速道路に感謝。


一昔に比べて1日の行動半径は300km程増えたでしょうか。


GW明け、本格的なシーズン前のビーナスは車も少なく、日曜日でもストレス無く走れるので気持ちがいい。






斧と薪と熾きの日々




ヤッシー(八島)湿原で今年のバッチを380円で購入。


今年はヤマラッキョウ。30年近く続いているヤッシー湿原を型どったバッチ。リターンしてから毎年通って、8個位はあるでしょうか。


一種のライフサイクルです。








斧と薪と熾きの日々




斧と薪と熾きの日々



本日の八ヶ岳もかっこよく、黒い山肌に雪をまとい、空にはグライダーが旋回しながら上昇気流に乗って高度をぐんぐんあげている穏やかなビーナスラインの午後1時半。






斧と薪と熾きの日々





斧と薪と熾きの日々



白樺湖手前の「メロディーロード」


バイクじゃ反響する箱が無い為、全く聞こえない。






斧と薪と熾きの日々



路肩に止めて、数台の車をやり過ごす。


「ふーんふっ、ふーふ、ふーふふんふー」??????


おやおや何だっけ?




更に数台やり過ごす。


何だ、何だっけー?そうだサイモン&ガーファンクルだっ。でもこの曲は何だ。




最近こうだ。記憶力に難あり。思い出そうとしても出てこない。悲しい・・・。


数十台やり過ごして、「耳タコ」状態に。でもやっぱり思い出せない。






杖付き峠を越えて高遠へ。






斧と薪と熾きの日々





斧と薪と熾きの日々



途中の薪ストーブ屋さんの商品製造現場。


よだれが出そうな光景。




一束小売500円、卸値380円として、数万束。1万束で380万円だから軽く見ても約1000万円程が野ざらし・・・・・。いや乾燥中。さすが長野県。





斧と薪と熾きの日々




午後4時、木曽駒ヶ岳千畳敷カールの直下。


ここにBESS駒ヶ根があります。当然寄り道。




目的は




斧と薪と熾きの日々



あきつ 平屋「りょうぶ」の見学。




子育て終了世代には丁度いい。このサイズは住みやすそう。しかも贅沢な平屋。


もう少し前に見てたら・・・・・・・。






斧と薪と熾きの日々



粋な床の間はスタッフのセンスでしょうか?






斧と薪と熾きの日々



中はファインカットのログそのもの。






斧と薪と熾きの日々



そうだ思い出した。サイモン&ガーファンクルの「スカロボーフェア」だ。


よかったー思い出した。えらい脳のシナプス。ちゃんとまだつながっていた。




メロディーロードの耳タコとつきあいながら帰路についたのでした。