波目状すり鉢との出会いは全くの偶然から。






斧と薪と熾きの日々






一目見た時から、このすり鉢の持っている機能美に惹かれ、現物見たさに織部の街をふらふらとツーリング。

多治見、土岐、駄知、瀬戸と散策しましたが求めているすり鉢には出会えず。



しかし陶磁器の街は何処もいい味を出していて、歩いてて飽きない。



生まれてこのかた、器に興味は無く、費用対効果及び、経費投資優先順位から、大量生産品に不満は全く感じなかったのですが、何故かこの波目状すり鉢は非常に気になる。何かしら「いけない」織部の香りがする。



すり鉢の概念を覆すデザイン、完全に調理器具から逸脱したすり鉢である事を主張するかのような絵付。



すり鉢本来の機能を備えながらも、あらゆる日常の食のシーンで活用される事を願う作家の意図を感じつつ、愚輩の思考はラーメン、肉じゃが、筑前煮、大根とブリの煮付け。小さい方は、納豆、しおから、しらすおろし等といかにも庶民的で日本酒に合いそうな料理に及ぶのが関の山。キュウリの三杯酢もいいだろうな。




斧と薪と熾きの日々




波目状すり鉢の生まれを探ると、多治見の高田焼と申すらしい。焼き物の知識を全く持ち合わせていないので、聞いても判らないのだが、とにかく多治見市の高田で焼かれた『波目状すり鉢』が嘘偽りのない本物で、求めている商品。

散策中、道の駅の「織部の里」や「どんぶり会館」にて、駄知産の模倣品は沢山見掛けました。

多治見の織部ストリートでは高田焼の波目状すり鉢にも出会いましたが、残念ながら求めているデザイン、絵付のすり鉢ではありませんでした。




斧と薪と熾きの日々




この手の嗜好品を現物も見ずに、購入するのは納得いかないのですが、探しても見つからないので、仕方なくネットで購入。



現物が手元に来て新ためて感じる、織部の「いけない」香り。




斧と薪と熾きの日々




織部は「金食い虫」「場所取り虫」と言っていたおばあちゃんの言葉を思い出し、クールダウンした頭で費用対効果についてもう一度考察する必要がありそうだ。