年末のとある日、母親が秋葉神社のお札をさりげなく届けてくれました。


年は取っても、親は親。薪ストーブを思って、防火の神様のお札をわざわざを手に入れてくれたのでしょう。



斧と薪と熾きの日々


この様な展開になって来ると、初詣以外拝んだ事もなかった神様ですが、そんな理不尽な事も出来なくなりました。

まさかのクリアファイルに入れて壁に張り付ける様な罰当たりな事もできず、先は居場所を確保する事が先決。


『程々の家』に合う神棚???どんなに考えてもイメージが出来ない。どれも白木に金の装飾が施された、若干派手な神棚。

『程々の家』に祭られてしっくり来る様な地味な神棚は存在しないのかもしれません。


何時までも居場所が見つからないのも神様に失礼にですので、『程々の家』にふさわしい、『程々の神棚』を自作する事に。

まだ残っている家の建材と塗料で製作し、アクセントの屋根はダイソーで工作材3点を315円で購入。


ゆっくりと時間の流れた穏やかな正月も3日の午後、防火の神様お待たせしました。


斧と薪と熾きの日々


斧と薪と熾きの日々

『程々の神棚』完成。きっと神様もしっかりと見張ってくれるでしょう。


そして母親に感謝。

冬の陽が差す暖かな日曜の午後、デッキに腰掛けただひたすらに杉の薪を裂いていく。


斧と薪と熾きの日々



杉の薪は気持ちいい程、裂けてくれる。最初にスライス。鉈を樹皮側にあてがい、トントンパン。トントンパン。


斧と薪と熾きの日々

杉スライスの山。


次に年輪に沿って鉈を食い込ませたらペシペシペシペシひたすらにペシペシ。

斧と薪と熾きの日々

際限無く使える焚き付け材の山。でも意外と場所取りなので1週間分位で止めておく。

焚き付けにはどばっと使ってぐぉーっと燃焼。炉内温度も一気に300度。


炉内調理の熾き作りにも、温度調整にも大活躍の焚き付け材。



焚き付け材作りに不可欠な道具はやっぱり鉈。愛用している鉈は明治生まれの爺さんの鉈。


関孫六の風土が育んだ気質なのか刃物を研ぐのが結構好き。
最初は見る影もない錆だらけでぼろぼろの鉈も、40年以上の休眠期間を越えて、見事に復活。



斧と薪と熾きの日々
エンピツも「きっとんきっとん」に削る繊細さと、豚スペアリブの骨もズバッと叩き割る大胆さを兼ね備えた鉈。


薪台にも立ちにくく、斧もヒットしづらい手首大の薪も、かんたんに食い込んで、バッシッと分割。


斧と薪と熾きの日々

鉈って結構すごい。

土鍋。オール電化の家庭では使われなくなってしまった、カセットコンロ専用及び鍋料理専用の調理器具。


暖まりにくいが冷めにくい。いかにも『蓄熱しています私』的な機能は鋳物の薪ストーブとの相性は良さそう。

西洋のおしゃれな調理器具、野趣あふれるアウトドア用調理器具等色々ある中、コストパファーマンスに於いても優れた調理器具だと思うわけです。

今年の秋、大量に収穫した信州松本の波田農協産『ふじ』を本来ならあるべき姿で頂くべきところを、消化計画が若干遅れ気味となり、大変申し訳なかったのですが、薪ストーブと土鍋の相乗効果及び、遠赤外線効果により『ジャム』化させて頂きました。


【材料】
小さめの『ふじ』4個約700グラム

グラニュー糖約250グラム

レモン果汁ぐるっと一回り半

粉末シナモン4振り


【使用調理器具】

薪ストーブ1つ
名古屋味噌煮込みうどん専用あるいは寂しい一人鍋用の土鍋Sサイズを2つ



斧と薪と熾きの日々
りんご2個分を薄めにスライス。残りを厚めにスライスし、それぞれを土鍋小に敷き詰めつつ、シナモン少々とグラニュー糖をまんべんなくふりかけストーブトップへ。


斧と薪と熾きの日々
グラニュー糖がコントロールの難しい薪ストーブの温度でカラメル化、炭化する事を防ぐ為、ストーブトップの両肩を定位置として、たまに様子を見つつ放置。



斧と薪と熾きの日々
放置する事、5時間位?晩酌をして一眠りしてしまったので、正確には覚えておりませんが、失敗。

理想は3時間くらいかな?



斧と薪と熾きの日々
薄切りにしたふじはジャムベースとしてとろとろの蜂蜜色。




斧と薪と熾きの日々
厚切りにした方は原型を残しつジャムの果肉担当として艶やかな輝きを放っております。



斧と薪と熾きの日々
仕上げにふたつの異なるジャムを混ぜ合わせ、レモン果汁を加えて、ペクチンによる更なるジャム化を促進させフイニッシュへ。


斧と薪と熾きの日々
初めてにしては上出来のりんごジャム。
『ふじ』独特の甘みはグラニュー糖に負けておらず、正しいりんごジャムの完成。



薪ストーブと土鍋の相性は相当いいのではないかと思うのであった。

薪割の休息に何気に聞いていた、ラジオから嬉しいお知らせが。

7年振り最後の来日か?『イーグルス』。

前回の来日時はまだ50歳代のメンバーも、今回は60歳を越えて多分次回は無いだろうと…。

2004年の名古屋ドームは異様な盛り上がりでした。

聴衆は40歳以上で、50~60歳代らしき方がほとんど。しかも皆さんお洒落に決めて、腰が痛いのに総立ち。

アリーナでは椅子に立ち上がり自分の息子程の警備員に注意される始末。


中高年の聴衆が『ホテルカリフォルニア』で「うぉ~っ」とうめき、『デスぺラード』では「ひゃーっ」と腰砕け。

愚輩もその中の一員になっていたのは言う迄もありません。


ドームの中高年が全員、昭和50年代の高校生、大学生時代に戻っていました。


因みに愚輩は『ホテルカリフォルニア』をはじめて聞いたのが小学生。

FM愛知の土曜午後1時に『コーセー 歌謡ベストテン』を聞き、2時からの番組『ダイアトーン ポップスベストテン』でエアチェックしていた事を思い出します。


時代はピンクレディーが『ベッパー警部』を歌い、 『北の宿から』『シクラメンのかほり』が大ヒットして、百恵ちゃんは『横須賀ストーリー』でイメチェン中。


そんな中『ホテルカリフォルニア』は鳥肌が立つ程、かっこよかった。




斧と薪と熾きの日々

3月3日はナゴヤドームで35年前にタイムスリップ。

12月。年末。師走。繁忙期。


だけどサラリーマンには賞与がある。


ささやかな贅沢。



斧と薪と熾きの日々


いいちこフラスコボトル


飲み干した後は、日本酒のデカンターとして使用する贅沢な品。



斧と薪と熾きの日々


ストーブで温められた部屋では冬でもロック。


これもある意味贅沢。