ガットハロのブログ’混石’ -61ページ目

Go! Go! MANIAC

歌手名「放課後ティータイム」とな。バーチャルアイドルみたいな話か?


 何の話か。話せば長くなるしとうに風化した話題の気はするが、そんなの今に始まったことでなしやっぱり話すのである。恵庭市の楽器店「音の博信堂 」ブログでこんな記事が載ったことがあるのだよ。

チェリーサンバーストのレスポールが品薄状態です。

このレスポールも数週間待ってやっと手に入れました。

 その記事を見た次の週あたりに、ギター弦を購入すべく博信堂に行った。その時にはナナメ読みだったせいもありブログの内容など忘れていたのだが、店の奥にぶら下がっているギターを見てふいに記事を思い出した。


 やあ、あれがなぜか大人気の。レスポールタイプ、サンバースト、トーカイ製。しかし、くっついている値札がやたら大きくてギターをほとんど覆い隠している。でかい値札だな、おい。値札…あれ?


 何か変だ。何故にアニメのキャラクター。しかも女子高生っぽい。よく見ればそのアニメキャラもレスポールを持っている。この時、おおむね状況を把握した私の頭に、最高の期待と最悪の予感が一度に湧き上がった。


最高の期待:女子高生がギター弾くのが今はCool、というムーブメントが巻き起こっている


最悪の予感:女子高生がギター弾くアニメを見たお兄さんがおんなじ型のギターを買い漁っている


 さて、以上はおととしの秋だか冬だかの出来事だが、2011年現在、楽器と音楽またはアニメに関わる一部諸賢におかれてはかなり今さらな話ではないか。アニメ「けいおん!」の存在は。


 そのアニメがどれほどの範囲でどの程度の影響を及ぼしているかはあまり知らない。というか自称ロッカー的にはグラビアアイドルの名前並みにあまり詳しくなってはいけない気がしているのだが、というのも私宮下が潜在的にはマンガアニメその他が大好きなオタク気質故に深入りすると戻れなくなりそうだからで、そんなみったくない事情はどうでもよいのだ。


 よいのだが、いまだ楽器屋さんのあちこちで「けいおん!」と書かれた看板やらスコアやらを目にする。当時「けいおん」のキーワードで検索したネットの記事を恐るおそるチラ見した限りでは、主題歌が大ヒット、レスポールとレフティ(普通と逆向きの形。主に左利き用)のジャズベがバカ売れ、ヘッドホン(なんだか劇中に出てきたらしい)まで売れているとか書いていたように記憶する。レフティのジャズベースがバカ売れってあーた、そりゃ左ハンドルのカローラがカーオブザイヤーみたいな話じゃないっスか。


 ところで先の回想に戻る。今から思えばアニメのポスターを見て女子高生にギターが流行ってんじゃないかと期待するのはどうかしているのだが、そしてそれが自分に関わりがあると期待するのもすこぶる痛々しいことであるが、まあ、過ぎたことだし思い出としてそっと胸にしまっていただきたい。ね、店長。


 その店長に私はどきどきしながら聞いた。


「レスポール、売れてんですか」
「ええ、テレビアニメの影響で、結構出て(売れて)るんですよ、レスポール」


 さあ、お立ち会い。私はさらに聞いた。さも、興味なさげに。


「へえ、で、どんな人が買ってくんですかねえ」
「若い男の人ですね」


 いや、わかってはいたんだけどさ。なんでだろ。体から魂が四分の二くらい抜けてった気がする。ああ、半分、でいいじゃん。なんだい、よんぶんのに、ってさ。変なの。はは、ははは、ふへへ。


 ええいどこの大きなお友達だか知らんがいい加減にしないか。アニメに出たからってギターまで買うな畜生。


 いや、どんな理由で買ったってかまわないとも。買った後で弾こうが飾ろうがドラムセットに向けてぶん投げようが心の底からどうだっていいのだがコノ野郎。女子高生にギター流行ってたら私が手取り足取り教えてあげられることなんて何もないけど教えるフリして仲良しになってしまう機会はないかなとか妄想したなんて恥ずかしくて言えるもんかこの丸太ん棒が。ちんけえとう、株っかじり、芋っ掘りめ。


 そんなこんなで私の知るところになってしまった「けいおん!」なのである。とは言え、いつどこで放送してるもんだか知らないので、そして私はテレビを持っていないので、最近になって主題歌だけでも聴いてみるかと我らが魔法テレビYouTubeを検索。そこで確認できたのはオープニングテーマらしき'Go! Go! MANIAC'、'Utauyo!! MIRACLE'、エンディングテーマらしき'Don't say 'lazy''、'No, Thank You!'。で、ここまでの文脈からはかなり言いにくいことを言う。


なまらカッコいいですね、曲。何モンですか作った人。


 超クールリフに激速シャッフルビート、ワウワウあり、ワーミーあり、あんだけ忙しい楽器隊なのに歌モノの枠内に収める絶妙な曲構成。ちょいヒネりつつも飽くまで真摯な歌詞。多分声優さんだろうけれどもえらく器用な歌いこなし。そしてどれもこれも曲の速さと相まってテンションの高いこと。


 何たることか。アニメソングに惚れるなんぞ、ミッチーこと及川光博の曲に惚れてしまった時以来の敗北感である。や、もとよりアニメやらアイドルやらにはステキ曲が多いと思ってはいたが。そして変な声だけど素敵よねミッチー。どうだい恵庭ベイベー&恵庭男子。


 J-POPという単語がバンドマン界隈で好かれてるのか嫌われてるのか知らないが、こんな曲弾けるようになりたくてギター始めたんだったよな、というJ-POP全域でのいいとこ満載な曲だと感じた。これは多分ベース、ドラム、キーボード(シンセサイザー含む)についても同様ではないだろうか。特に1990年代の邦楽を好んだ人にはかなりツボにはまる作りになっているのではないかなあ。こりゃ弾いてみたいわ、とここまで書いて私は愕然とした。


 アニメ「けいおん!」は私のようないい年こいたオタク気味J-POPファン及びオタク気味バンドマンを(新規の)顧客ターゲットとして作成されているのではないか。そして現在狙い通りにアニメはヒットし(てるのだよね?)、CDは売れ、楽器は売れ、スコアも売れ、我々愚かなる消費者は製作者サイドの手の上でひょこひょこと踊っている真っ最中ということなのではないか。しかも客は全て男。男。野郎。嗚呼何たる事エエ情けなやいいかげんに目を覚ませダメ兄貴ども。


 そんなわけで、アニメのDVDとサンバーストのレスポールだけは買わないように気を付けて生きていかなければならない。31歳独身貴族はそう誓うのであった。って、CDは買う気か。



[追記]
音の博信堂のはるか昔の記事を勝手に起用。まあ、こないだ行ったらまたレスポール入荷してたし、買おうよ、みんな。え、「けいおん!」てもう放送してないの?