『いちえふ』を視察して来ました。 | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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http://news.kodansha.co.jp/20170623_c01?fbclid=IwAR1yvNGqzneXuweQJ1TcfUCUN4mb0WXOvjDQ8tkfSsCSGMuR86aLh77QKKU
【原発労働者の描く強烈な漫画! いま福島で行われている「世界初の作業」とは何か?】

漫画『いちえふ』が描かれたのが2015年。

それから3年経った11月26日、東京電力福島第一発電所の「いま」を見てきました。

 

施設内は、テロ対策もあり写真撮影は禁止。

見学ルートマップも転載禁止ですので添付できませんが、例えば

上の航空写真で見える場所は、ほとんど全て、
バスの中から見ることが出来ました。
爆発した3号機前を通過する時には、

その凄まじい光景に息をのみました。

見学時間は約1時間。
身につけていた線量計の数値は0.01mSvでした。
これは歯医者さんでのレントゲン撮影の1回分に相当するくらいの数値だそうです。
(例えば集団検診の際の胸のX線撮影1回分が0.07mSvと言われています)

 

4号機の燃料プール内の1535体は移送が終了。

現在は3号機上にドーム屋根が設置され、燃料取り出し準備の最中でした。

ここにもまだ566体が残っています。

こうした使用済み燃料の取り出しは進んでいますが、

容器から溶け出した「デブリ」の取り出し方法がまだ確定していません。 

燃料デブリの取り出し開始が2021年の予定で、

その終了予定は、それから30から40年はかかるだろうという説明でした。
 

私は出身が機械工学です。
先生から教わった機械屋の矜持の一つに

「修理できない物は売らない」というものがあります。

機械は必ず壊れますが、きちんと修理すれば使い続けることができます。

だから、今日働いている『いちえふ』の4000人の作業員たちは

何十年かかろうと燃料デブリを取り出し、

そして廃炉にするんだという信念で働いてくれています。

ロシアのように、石棺で封じ込めて御仕舞という国とは違うのです。

 

「壊れない」前提で原発をつくったのは大きな過ちでした。

設計したアメリカGE社の「製造物責任」を問えないというのも、

どうにも納得がいきません。

 

『いちえふ』の廃炉が終わるまで、40年間以上かかるわけです。

それまでには原発の修理方法も確立するでしょう。
 

また、

日本には原発が必要だという方の言い分に

「エネルギー安全保障」というものがあります。

安全保障のために原発が必要だというのなら、

どうして国がやらないのですか?

東電は民間企業ですよ。

安全保障を民間に任せるというのは、

例えば、軍隊を民営化するようなものです。

民間任せの「安全保障」というのは論理的に破綻しています。

 

いまある原発が停止しているのはもったいない、という方もいます。

でも、いまある原発は、どれもみな古い設計です。

「炉心溶融が起きる可能性がある」前提で、

溶融物保持装置(コアキャッチャー)を新たに設置させない限り、

原発は再稼働させるべきではありません。