>少し前まで、生活保護世帯の子どもは、高校を卒業すると「稼働に資する」と言われて、働く選択肢しかありませんでした。税金で生活をしているのだから、高校を出たら働けるのだから、働いて生活保護から抜けるのが当然という考え方です。たまたま生活保護の家庭に生まれたばかりに、18歳で家族のために働くしかなかったのです。
多くの人が誤解してるけど、
「生活保護家庭の子に進学のチャンスを」というのは
生活保護の人も大学へ、というのではなく
生活保護を抜けて大学へ行くチャンスを、
という事。
最近流行の「大学無償化」の議論とも重なるけど、
大学を無償化したところで、
日本人の知のレベルが上がるわけじゃない。
未成年の間、つまり
高校までは無償化すべきだが、
高校卒業したら就労するか、それとも
キャリアアップを狙って勉強を続けるか、
そのコストは自分で負担すべきじゃないかな。
さらに高等教育を受けることで「生涯年収」が上がるというなら
そうすべきだと思う。
コストに見合うゲインがあるのなら。
そして、そのチャンスがあるなら
それは平等に与えられるべきだろう。
生活保護家庭に生まれたからといって
高等教育が受けられない、
「稼働に資する」という考え方は
やはりおかしい。