今年一年間、常葉大学の安達ゼミの特任研究員を続けています。講義の後で学生たちとよく雑談をするんですが、ある学生が「僕らも消費税という税金を払っているのだから、僕らの言う事も聞いてほしい」と言っていたのが印象的でした。
日本人は税金を「納める」というけど、欧米では税金は「支払う」ものです。タックスペイヤという言い方をします。皆が公平に受けられる公共サービスのために「たくさん貰ってる人がたくさん支払う」ことで行政コストを賄っています。つまり受けられるサービスは一緒なのに、支払い金額は平等じゃない、これは「ユニバーサリズムの本質」にも繋がる話です。
ユニバーサルデザインというのは「誰もが使いやすいデザイン」を意味しますが、段差を無くしたり点字ブロックを設置したりしても健常者はありがたみを感じないでしょ、でもその設置費用は皆で支払おう!というのがユニバーサルな、つまり人類普遍の考え方です。
税金って取られるものじゃない、支払うものだという意識が働けば、日本はもっと良くなると学生に言われました。「税金を『とられる』ものだと考える人たちが、政治家を使ってズルばかりする」と言われて、おいおい僕も政治家だよと苦笑してしまいました。
彼は生産者と消費者の力関係を対等にした方が良いとも言います。私たち一人ひとりは生産者であり同時に消費者です。所得税や法人税を下げて消費税を上げれば、もっと消費者のための施策が進むんじゃないかなという提案には感心させられました。教えているつもりでも、実は教えてもらう事も多いなあと思う毎日です。
そんな私が心血を注いだ「(仮称)ユニバーサル就労の推進に関する条例」が明後日(12月21日)から来年の1月20日までパブリックコメントにかけられます。厚生労働省静岡労働局からも「可決成立すれば日本で初めての画期的な条例」だと言われています。
「パブリック・コメント募集~市政への意見反映制度~
次の案件を策定するに当たり、皆さんの意見を募集します」
(仮称)富士市ユニバーサル就労の推進に関する条例
内容/ユニバーサル就労(さまざまな理由により働きたくても働くことができない状態にある全ての人が自ら選択した仕事に従事すること)を推進するため、条例を制定します
担当課/議会事務局
電話 55-2878 ファクス 53-2771
Eメール gikai@div.city.fuji.shizuoka.jp
広報ふじ12/5号にも上記のように掲載されてます。
一人でも多くの方に一つひとつの条文を読んでいただき、ご意見をお寄せ頂けますよう、宜しくお願いします。
富士市議会議員 鈴木こうじ