総務市民委員会視察調査~倉敷市~ | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 【ファシリティマネジメント倉敷流】 
倉敷市の人口48万人( 平成の大合併後)
倉敷市では高度成長期に整備した公共施設が一気に更新時期を迎えた。
「朽ちるインフラ」根本東洋大学教授
コンパクトシティの必要性を痛感、合併後10年で1000人の職員減。
技師がいないという状況に直面し修繕予算の取り合いが始まるが打開策がない。マネジメントのきかない事態を打破するために平成19年民間企業経験者を採用。
平成21年管財課から企画財政部財産活用課
平成22年倉敷市行財政改革プラン2011
しかし全体の施設を俯瞰して見る能力のある人材がいない。
ファシリティマネージャーの誕生
建築技師・機械技師・電気技師4名が自分で建物点検を始める。
手探り状態で技術屋の視点から750棟を点検、報告書の作成。
そして判ったこと。
・法令違反の指摘
・来年度の修繕予算不足
・掃除と管理
現地を確認、判定基準により優先順位付け、点数化、シーリングカットへの疑問
平成25年全額配当変えによる修繕執行の一元化(修繕は担当技師が予算査定・契約・執行管理・支払いまで全てやる)
維持管理経費削減例
・学校の機械警備を一括委託 ~5年間で43000千円削減 etc.
450棟のカルテ作成と保全計画
減らすだけじゃない。給食調理室の民間開放。
指定管理の更新の時期に「PFI導入を考えないなら修繕止める」と交渉。
市営の宿泊施設などもってのほか。
観光施設に税金を使ってはいけない。
民間でできることは民間で。
不動産価格の下落によって5年後には売却できない時代がくる。
削減するなら早く決める。今後20年間での削減目標をまず決める。
そのためには無くす施設と残す施設を峻別。来年無くなる施設に修繕費をつぎ込むことは税金の無駄遣い。逆に更新によって寿命が延びる場合もある。特に設備は更新することで維持費が安くなる。
残す施設にはエスコの活用やPFIの導入。(指定管理先に判断させる)
日々の管理については情報交換。そして建物のことは一元管理が必要。

【感想】
・富士市も今後30年間で20%の削減目標を立てているが、未だに「無くす施設」「残す施設」の仕分けがされていない。削減するなら早い方がいいというアドバイスは耳が痛い。
・5年後つまり東京オリンピック後には、地方都市の不動産価格は確実に下がる。ババを引かないために売却を急ぐのだという倉敷市。予測とそれに基づく戦略という考え方には学ぶべきところが多い。
・人員削減によって技術職員がいなくなるという現実。技術者は民間に移っても潰しが効くので、残ってほしい職員から減っていく。
・地元の金融機関こそPFIを勉強して欲しいと力説されていた。
確かに都市銀行が大手企業を連れてきて倉敷市の仕事をかすめ取っていくというのは、事業費の削減には寄与するが、地元の企業は枯れていく。