「地方議会の改革、こう進める(具体例)その苦心、苦労、成功例(改革の前進、)、反省点、今後どうするか」
坂田(東洋大学名誉教授):司会
その他先進自治体の地方議員による討論会
1.議会運営の改革
一問一答方式
A:平成19年に対面方式にした。その後、何を答弁しているのかわからない・・・という傍聴者の意見があったため、一問一答方式に変えた。
司会:本当にそんなうまくいくのか?
A:打ち合わせ通りにうまくいく、というようなものではない。
B:噛み合わない議論に呆れられた。執行部はプロ。上手にはぐらかされてしまう。お互いに緊張感をもって運用できる。
司会:議員さんは敬遠している。勉強不足な議員がすぐわかるからと聞くが・・・
B:それは有線テレビで見ている有権者に次の選挙で問われる。
C:落とし穴を掘っておいて仕掛けることもできるが、相手にも反問権がある。
A:議論が噛み合うのは確かです。再質問が的確にできる。
B:一問一答になれば噛み合わざるをえない。
E:答弁書は当日に渡すようになった。
議員間の議員討論
D:平成20年に基本条例ができて、議員間討議が始まった。主に常任委員会で議員間の意見をまとめて執行部にぶつけていかなければ力を発揮できない。本会議初日に議員間討議する案件を抽出。当局に対する質問は政策討論するものを引き出すものに変わってきた。詳しくは本を買ってください。
F:うちでは全員協議会を議員間討論の場としている。案件によっては当局は総務部長(傍聴者)がいるだけ。Ustreamで公開している。
G:うちでは特別委員会だけで議員間討議を行っている。
H:必要があるから実施するという会津若松市さんにもう一度。
F:議員が一議員という立場で質問をぶつけても当局から有効な回答がえられない。議会の意志を提示しないと「あなたのご意見は伺いました」で終わってしまう。
D:なぜ議員間討議が成り立つのか・・・ということで視察にみえる他市の議会が多い。会派ではなく議会としての意志をぶつけなければ相手は動かないし、動けない。
反問権
E:福祉に関する考え方、そして原子力発電のあり方について2度目の反問があった。
I:三重県では反問権を文書で規定していないとのことですが?
A:規定していません
I:他の議会では?
F:そもそも議員の質問に対して、当局が運用の中で、反問的なこともできる。
正副議長立候補制
司会:実態は?本当は裏取引してない?
E:所信表明を議場でしたいひとはやってもよいことになっている。質問も2分いないでやってもよいことになった。裏があるのではと言われるが、傍聴者がみえているところでということではじめたということで一歩前進。裏で・・・と言われると・・・否定はできない。
D:水面下で決まるというのは・・・多数派工作はあるだろう・・・
司会:実際は裏できまってるんでしょ。
D:だから一歩前進と言っている。実際に◯◯党では割れた。(聞き取れず)何時の間にか決まっているそんな議長選挙はなくなった。もはやバックギアはない。
C:立候補要件は?いつも何人くらいの立候補があるの?
A:今回は一名
D:要件はありません。何人でも立候補できます。
通年制
司会:それで何が変わったのか?メリット。デメリット。
A:平成20年から年2回になった。(栃木と宮崎だけが採用している)年間230日から240日開かれている。
通年制なら知事の開催権を掣肘できる。常任委員会も長く取れる。専決事項も無くなる。個人的には、通年制によって会期を確保するというのではなくて、通年制をすることで議会が何をしたいのか意志を示さなければ、従来と変わらない。
司会:住民にとってプラスの効果は?
A:じっくり調査ができるということ。
A:最初は執行部側も反対した。常に議会に呼ばれるのではないか・・・と。
実際は必要な方だけきてもらうことで理解を得るように努めた。
F:最近、通年制を取り入れたらどうかという議論はある。専決処分の問題もある。議会が主導権を取れる。ただし、反対もある。全員協議会をみっちりとやることで通年制にかえられる。
2.議会報告会
司会:報告会の実際は?住民にとっては議会に聞くより、執行部に聞いた方がいい!という意見はないのか。どの程度意味があるのか。
A:有人離島で出前トークを行った。離島の生の声を聞けた。
D:司会者のいうようなことはない。市民の多様な意見を聞くための起点になる。単なる報告ではない。あしかけ5年やるようになって、大きく変わってきた。最初はドブ板の要望ばかりだった。当局と議会の成り立ちの違いから説明しなければならない。最初は感情的、。。。事前に質問を区長さんに聞いて歩いた。
A:報告よりも要望を聞くということか、議員定数とか報酬とか言われないか?
D:それは特別委員会を立ち上げた。学識経験者をいれて、市民も交えて、一班3回やっている。住民向けと、幼稚園などの団体向けと分けてやっている。最後には拍手をもらえる・・・またやってくれといわれる。
E:3会場~4会場、チラシを駅前で配る。いろんな方に議会というものに関心をもっていもらえるように進めている。
B:議会用語、執行部用語では伝わらない。市民目線で進めていかないと、関心をもっていただき始めた、皆さんの意見を聞くというのが大事。報告は30分、聞く方が90分。
I:いただいた意見をどう収束していくのかが大事。岡崎市には基本条例で規定されていないが?
G:制定して3年目、議員間の自由討議が必要なものは特別委員会でおこなっている。報告会はこれからの課題。10月に改選を控えている。
議案に対する賛否の公開
F:ホームページで各人の賛否を公開している。あたりまえのこと。
司会:え?賛否というのは会派で決めているのではないのか?
F:うちでは会派の縛りが弱い。個人で賛否を決めている。
議員提案の条例について
G:防災基本条例を準備中。8会場284名の参加、70項目の提言を受けて意見を伺っている。
司会:その場合の執行部の位置づけは?
G:行政側の意見も参考にしながら・・・
H:議員の能力をそこまで高められたのはなぜか?三重県議会さん。
A:平成6年から18プラスの1件合計19件の議員提案でおこなった。
一件当たり15、6回の委員会開催が必要だった。作ったものの県民がどれだけ理解されているのか、県民のための条例であるということを周知徹底して行きたい。
H:議会事務局のサポートは?
司会:執行部はどういったいちづけなのか
G:高みの見物。事務局との連携は行っている。
(メモ2に続く)