北関東4県プラス千葉県を考える-その2 | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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二つのBI~地域ブランディングの考え方~

政策創造研究科 中嶋聞多教授

インターブランド社世界調査

ぶっちぎりの一位は「Coca-Cola」

震災後、価値が上がった「TOYOTA」

地域ブランドとは「地域に対する消費者からの評価」

そこには二つの意味がある

Product Brand

商品・サービス

Regional Brand(Place Brand)

訪問・居住

戦略的にこれら二つのブランドを同時に高める事で、地域活性化を実現する。

→相乗効果(synergy)

送り手

ブランドアイデンティティ Brand Identity

受け手

ブランドイメージ Brand Identity

両者の戦略的マッチング

one Brand one Voice

成功例

2002年から「水と生きるサントリー」

失敗例

「品質は畑から」(某ビール会社)

失敗例

「爽やか信州」を「連なる繋がる信州」に変更して大失敗

成功例

「かがやく県」を「うどん県」に変更

失敗例

「おしい!広島県」

グループ討論

サスティナビリティを考えた各県のキャッチフレーズを提案


①埼玉県

「東京だけじゃない?埼玉」

黒田教授:そうすると東京と合併すればいいだけの事じゃないの?

学生:埼玉県としての活性化は考えず、首都圏として発展すればいい。

中嶋教授:地域のアイデンティティはいらないの?アイデアはわかるけど埼玉県庁でプレゼンしたら生きて帰れないよ。

学生:県が生き残るというのではなく、「地域」として生き延びればいい。それがサスティナビリティ。上田知事にプレゼンしたい。


②栃木県

「ふらっと栃木」

東京から近い栃木を売りにしました。

黒田教授:そりゃ宇都宮だけのことだけど・・・まあそれでもいいかな


④群馬県

「身近な田舎、手軽な秘境」

群馬になにがあるの?中途半端な位置にある。

学生:富岡製糸場はぎろんになんなかったの?群馬ってもっといいとこなのになあ

黒田教授:北関東では攻めの群馬、まもりの栃木・・・と言われているのに強烈なイメージがあってもいいんじゃないの?

中嶋教授:オーソドックスすぎませんか?群馬の最大の問題は、「独自性」はあるのに調査をすると全国45位。そこに焦点を当てたほうがいい。


⑤茨城県

「食彩興国」

筑波大学、日立製作所、水戸黄門、いつかは東京

実はフルーツ栽培が多い。

納豆、アンコウ、暴走族が多いという茶色いイメージから彩りの多い国を興そうというキャッチフレーズにしました。

黒田教授:食糧供給基地として茨城という着眼点はいい。

中嶋教授:王国ではなく興国とした意味は?

学生:これから興そうという理想型としてのフレーズです。

中嶋教授:色に注目するのはブランドフレーズを考える時の基本。


⑥千葉県

「鮮の場 千の場 千葉いちばん!」

東京の後背地からの脱却

そこで地域の特色

湾岸エリアは居住系

東海岸は漁業

野田のキッコーマン、銚子のヤマサ

実は野菜の生産額は日本一

そして、東京ディズニーランドとかマザー牧場とか、多くの「遊び場」がある。

黒田教授:苦労のあとが滲み出ていますね。とはいいながら…まあ森田知事は喜ぶと思いますよ、コピーとしては。でもなあ、なんでもあるのが特徴というは地域ブランドとしてはどうかなあ。

中嶋教授:視覚性はある、でも音で聞いた時にわからない。ばびぶべぼ(赤ちゃん言葉)を使ってるのはいい。それは一つのテクニック。

講評

黒田教授:苦労されてわかったと思うんですが、この地域にはどうしても「東京の影響力が強い」…というメリット・デメリットがあります。今回は若いセンスで、無理やりひねり出してもらいました。埼玉だけは諦めちゃいましたが、東京に合併、それもありです。

中嶋教授:「県」という地域でまとめる難しさを体験していただくのが今回の裏テーマでした。短い時間で、予習もされてきたと思いますが・・・つまりは「ブランドコーポレートガバナンス」という問題です。

今回ボトムアップ手法でやりましたが、逆のアプローチもあることを今後学んでください。言葉や概念を磨いていくことが皆さんの武器になります。