「地域のサスティナビリティと経済的基盤」
by 岡本義行教授
経済活動による環境破壊
・レバノン杉
・牧畜と気候変動
・羊から山羊へ(カシミアの需要拡大)→高品質化→砂漠化(山羊は牧草の根まで食べてしまう)
旧ソ連の自然改造計画
・「社会主義の勝利のためにはアラル海はむしろ美しく死ぬべきである」
そしてアラル海は船の墓場へ
地域産業のサスティナビリティ
・ほとんどの地域の基幹産業は農林水産業
・低い生産性と競争力不足:年収200~300万円
・農林水産業が儲からないというのは嘘である。
・農林水産業クラスターの事例:儲かっているオランダ、ノルウェー、フィンランド
一人当たり県民所得
1996年 → 2007年
・東京都 4328千円→ 4540千円
・大阪府 3558千円→ 3107千円
・高知県 2463千円→ 2114千円
・沖縄県 2072千円→ 2049千円
(10年で東京の一人勝ちが進行)
復興を望む漁師?
・震災後、被災地の漁師の3割は廃業予定
日本とノルウェーの水産業経営比較
日本 ノルウェー
・生産数量(千トン) 5,890 3,409
・生産金額(億円) 17,189 2,660
・就業人口(万人) 34.3 1.4
・漁港数 2,931 500
・漁業協同組合数 1,480 6
・生産コスト(万円/ton) 25 7.8
・一人当たり生産金額 707 1,900
(万円)
地域のサスティナビリティ
・石川県七尾漁協の取り組み
(漁師の初任給600万円)
・隠岐島 海士町
東北地方の漁港は震災で壊滅的な打撃を受けた。
漁港を再建するのではなく、水産業を再建することで復興は可能。
ノルウェー水産業の生産性と収入は日本の3倍。
ピンチをチャンスに変える・・・発想の転換。
(法政大学大学院 2012.4.28 第1回政策ワークショップ)