AERA’2.15号「楽天新党」が動く(その1) | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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政局が揺れ動くさなか、あの社長が突如現れた。支持率低下に喘ぐ民主政権の「ホワイトナイト」か。それとも──。
 都心に大雪が降った2月1日夜、田村謙治内閣府政務官は気の置けない民主党議員をホテルオークラ別館に集めた。
 シャンデリアがつり下がるシックな個室の上座には誰もが知る経済人が座った。楽天会長兼社長の三木谷浩史氏(44)だ。
 宴が開かれた日の夕方、特捜部による小沢氏の再聴取が報じられ、永田町では、検察の「執念」にさまざまな憶測が飛び交っていた。一つは「逮捕もありうる」という見方だった。

民主党生え抜きの7人

 そんなピリピリした空気の中で、三木谷氏を囲んだのは、テレビ討論会にもたびたび登場する細野豪志党副幹事長と馬淵澄夫国土交通副大臣。そして、田島一成環境副大臣、泉健太内閣府政務官、近藤洋介経済産業政務官、太田和美衆院議員に、田村氏を加えた計7人。
 いずれも民主党が苦手としてきた地方都市で議席を守り続ける当選2~4回の議員で、元自民党でも松下政経塾出身でもない「民主党生え抜き」だ。7人は岡田克也外相、前原誠司国土交通相ら「民主党七奉行」と呼ばれる面々よりもさらに議員歴が短い。
 参加者によると、三木谷氏は彼らを前に、
「民主党、本当に大丈夫?」
 と政治とカネの問題などで大揺れの民主党政権の先行きを気づかい、
「もっと世代交代しなくちゃ」
 などと、決起を促すような場面もあったようだ。午後9時ごろから始まった宴は、日付が変わる直前まで続いた。
 日本経団連理事を務め、政財界に広い人脈を持つ三木谷氏にとって、提言の類を伝えるために内閣中枢や与党幹部と接触するのはそれほど難しくはないはず。それでもあえて、冒頭の会食を自らセットし中堅議員と交流の機会を持つからには、何らかの狙いがあるに違いない。

心ある政治家を支援

 三木谷氏の意図を探るため、楽天側に質問書を送ると、こんなコメントが返ってきた。
「プライベートなことですので、コメントは控えます」
 とりつく島もない回答だが、ツイッターで発信し続けている三木谷氏の「言葉」を辿っていくと、政治に対する並々ならぬ思い入れが伝わってくる。
〈(自らの出馬は)ないですが、心ある政治家はバックアップします〉
 とつぶやいているほか、経営する楽天では昨夏から、政党所属の国会議員にネット上で個人献金ができる取り組みを開始。市民が気軽に政治に参加でき、企業や団体の色のない政治活動を促す仕組みとして注目されている。
 調べてみると、宴席の7議員は全員個人献金のサイトに登録済みだった。中でも、個人献金と党からの交付金だけで自らの政治活動を賄っていて、企業・団体献金を一切受け取らない細野、馬淵両氏の政治姿勢は、三木谷氏が抱く「理想」に近いようにもみえる。
 加えて、2人は次代のホープと目される。執行部の受けもよく、人望もある彼らと交流を持つことは当然ながら損のない選択のはずだ。

若手に人気の馬淵、細野

 実は、民主内には、新人たちがこっそりと、しかし足繁く通う有志の会合がある。細野氏、馬淵氏ら冒頭の出席者が中心となって開く懇親会で、総選挙後から定期的に催されている。会合への出席者を報告させるなど、管理が厳しい党にもかかわらず、新人だけで毎回30、40人も集まるのだという。数だけなら党内屈指の「大派閥」になる。
 その第4回会合が1月21日夜にあった。東京・赤坂のイタリア料理店で先輩議員10人ほどと新人議員が交じるように座り、大皿に盛られたパスタやピザをつつき合った。
 ある新人は細野氏の近くに座った。連日テレビ番組で「小沢擁護」論を展開していた姿を思い出し、話題を振ってみると細野氏はこう答えたという。
「幹事長をちゃんと守らないといけないよね」
 その新人は細野氏の「政治的発言」を聞いて、「反小沢」の集会ではないと確信、胸をなでおろしたという。
 その日、馬淵氏は海外出張で不参加だった。その代わりに自らの近影を同僚に託したところ、部屋の真ん中にあるデキャンタとワイングラスが置かれた机の上に「御真影」のように立て掛けられたという。
 中国地方選出の新人議員は、細野、馬淵両氏に人気が集中する理由をこう見ている。
細野さんの著書を見本にして選挙運動を始めて、馬淵さんのメールマガジンを読んで励まされた新人は多い」
 細野氏の初陣を描いた自叙伝『パラシューター─国会をめざした落下傘候補、疾風怒涛の全記録』で、政治家を志す者にとってバイブル的存在。馬淵氏のメールマガジンもまた、当選後の自分の姿を疑似体験できるとして人気だ。
 それに加えて、馬淵氏は新顔の応援演説のために総選挙の間も全国各地を行脚し、選挙区のてこ入れに一役買ってくれた、という恩義も大きいようだ。
(つづく)

細野豪志自費出版本「パラシューター」に収めきれなかった裏話をボケナス秘書が綴る禁断のページ!
裏パラシューター」も宜しく!
http://ameblo.jp/gosyukai/theme4-10002290453.html#main