核武装というオプション | 富士市議会議員 鈴木幸司オフィシャルブログ Powered by Ameba

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自民・坂本組織本部長「日本も核保有、国連脱退」
 自民党の7日の役員連絡会で坂本剛二組織本部長が北朝鮮のミサイル発射に対し、日本も核保有すべきだと述べた。坂本氏は「向こう(北朝鮮)は核を保有している。日本も『核を保有する』と言ってもいいのではないか」と述べ、国連脱退にも言及したという。坂本氏はその後、記者団に、「日本が核武装も国連脱退もできないことはわかっている。ただ、北朝鮮に強く臨むため、例え話をした」と説明した。

(4月7日22時32分配信 読売新聞)



 このニュースを聞いて「いつか来た道」などと脊髄反射するつもりは無い。そういう「日本を不安定にしたい」勢力が存在することは知っているが、私たちの唱える「草の根民主主義」も少しずつ成長している。

 昔の日本には、街で声を上げるのにも「イデオロギー」が必要だったが、今は違う。けったいなイデオロギーに洗脳された有権者たちはごく少数派になりつつある。そうした人は民主党ではなく社民党に投票すればいい。そうして北朝鮮を批難する決議に反対すればよいのだ。

 一方、こうした坂本剛二さんのような強硬派も一定程度存在するほうが望ましい。それは日本の「外交力」「交渉力」を増大させることになる。

 洋上給油に名を借りてインド洋に海上自衛隊を派遣し、昨今では強力な「防衛力」をもった艦船を日本のライフライン上に配備させることも出来るようになった。経済的に繁栄した国家は政治的にも大きくならざるを得ない。これは自明の理であり、日本人はこの理屈から目を背けてはならない。今の繁栄を捨てようというのなら話は別だが。

 「平和を愛する諸国民の公正と信義」を信頼するのは勝手だが、国民を洗脳し、その悪意を煽ることで人々の不満を政府に向けさせないように仕組む独裁者たちが存在することを忘れてはいけない。

 彼らが持っているのは、日本の繁栄のおこぼれを頂戴したいという浅ましい期待感だ。だから脅迫のような実験をして見せる。それにヒステリックに反応するより、むしろそうしたせいで日本の軍備増強が進んでしまい、脅迫が逆の効果を生んだことを示したほうがいい。

 実は「通常兵器」に比べて「核兵器」は費用対効果が高い。日本の経済力が落ち込めば、いつか本当に核兵器を持つことがあるかもしれないが、今はその時期ではない。先日オバマ新大統領は「人類史上唯一核兵器を使用したアメリカには核廃絶の責任がある」と言明した。この意味するところが解るだろうか?

 責任があるところには当然義務が生じる。核兵器廃絶のコストを負担するのは誰かを明言したのだ。

 人類の進歩の歴史はエネルギー獲得の歴史だ。私たちは、すでに地球全土を幾度も焦土にするだけのプルトニウムを採掘してしまった。兵器としてではなく、これを電力として消費する技術をもつのは日本とフランスだけだ。

 かつてフランスには「ドゴール戦略」という明確な国家プランがあった。日本はフランスと同様に「中級国家」を目指すべきだろう。大国になる必要は無いが、自らの手足を縛るような戦後イデオロギーからは脱却する時期が来ている事を自覚すべきだ。

 安全保障論議が活発になることは日本の安全性を高め、日本への投資を促進させることになる。そしてその論議にはタブーがあってはならない。

「核武装というオプションを日本は放棄しない」
そう宣言するだけでも、日本の交渉力は飛躍的に高まる。

yan