民主、国民新両党の次期衆院選前の合併断念で、民主党の小沢一郎代表の総選挙に向けて与党側に攻勢を強める戦略はつまずきを見せた形だ。合併推進派が、比例選出議員の他党への移動を制限する法的ハードルを軽視したのが、断念にいたった最大の理由だ。「誤算、拙速だ。決めたら突き進む小沢氏や、亀井静香国民新党代表代行の悪いクセが出た」(同党議員)との声も出ている。両党は衆院選で選挙協力を行うが、今回の騒動のしこりが郵政票の動向に悪影響を与える可能性もある。 (9月20日 産経新聞)
8/15のエントリー
「明確な対立軸など必要ない 」で述べたように、
民主党が総選挙に勝つ為には
国民新党との協力が必要だ・・・と書いたが、
国民新党は「自民党の右側」にいるからこそ
利用価値があるのであって、
単純化モデルでは、
この正規分布曲線の赤い線の左側が民主党の得票面積、
右側が自民党の得票面積になる。
こうなる訳で、
(自民党の得票面積は赤線で囲まれた中間のヤマ)
民主党よりも大幅に自民党の票を侵食してくれる。
確率論的には、
「郵政民営化反対」ただ一点を悲願とする集団との合併は
百害あって一利無しだといえる。
では何故小沢一郎は「大樹会」のような古い組織の
支援を得ようと必死になったのだろうか?
民主党の若手が、この3年間、
①地元での活動を自民党の3倍やれ
②自民党の支援組織に手を突っ込め
この小沢の言い付けを守って
地方組織を強化していればそうそう負けることはない。
しかし、相変わらず
「労組がしっかりしているから、地元に戻らないでも当選できるし、東京で政策立案に専念できる」
とノホホンとしている連中がいるのに我慢がならない。
こういった「選挙は風まかせ」の連中が
かつての郵政民営化の審議過程で
労組に対して物言えず立ち往生してしまったことを指して
「政権担当能力が無い」と苦々しく思っている。
察するに、これが小沢の胸中であろう。
地元の労組と日頃からよく会話して
信頼関係を築いていれば、
いざという時に正面から言いにくい事を言っても
大所高所からの協力を得られるはず・・・
それが小沢流の労組との付き合い方だ。
地道な政治活動としての
500回の街頭演説と5000回の戸別訪問
(選挙期間中は戸別訪問が禁止される)
を達成した今、今度は、
小沢流の企業訪問が出来れば「鬼に金棒」だろう。
yan