自民、公明の与党両党と民主党は27日、今国会で審議中の国家公務員制度改革基本法案について、国会議員と公務員との接触(政官接触)を制限する条項を削除するなど政府案を大幅に修正することで合意した。28日の衆院内閣委員会に3党共同で提出、採決し、今国会で成立する見通しだ。最大の焦点だった労働基本権の中の協約締結権付与については「国民の理解のもと」で制度の構築を目指す方向を打ち出すなど、民主党の要求が多く反映された格好となった。
(中略)
修正協議が決着したことについて、町村信孝官房長官は27日午後の記者会見で、「だいぶん政府案と違うが、それでまとまるならば政府として歓迎する」と述べた。一方、民主党の山岡賢次国対委員長は記者団に対し、「天下りの問題を除くと90点以上だ。与党の心ある人を含めて、公務員の問題について真剣に取り組み、思い切って進展された」と評価した。
産経ニュース2008.5.27 21:18
自民党内の官僚出身議員が、
修正協議に対して物理的に抵抗する中、
福田首相のイニシアティブで合意がまとまった。
首相の決断を高く評価したい。
規模が大きく、資産や権力基盤も確立した組織が「死に至る病」は3つしかない。第1は機能組織の共同体化、第2は環境への過剰適合、第3は成功体験への埋没だ。現在の日本の官僚機構は、この3つすべてにかかっている。(堺屋太一)
官僚は国民の評価を気にしない。
官僚は「職業」ではなく「身分」なのだ。
下賎なモノどもの言うことなどどこ吹く風、
この身分制度だけは維持したい、
それがホンネ。
今後は新しい制度の実際の運用にあたって、
陰に陽に、制度を骨抜きにしようとするだろう。
しかし、昨日述べたように、
再就職等監視委員会は国会同意人事だ。
民主党は自民党の改革勢力と協力し、
意中の人物を送り込める。
抵抗勢力が巻き返しをはかって来るのならば、
不同意とすればよいだけだ。
少なくとも、今後は
天下りを繰り返す「わたり」は不可能になるだろう。
強固な身分制度に風穴が空いたのだ。
今後も風通しの良い国会運営をお願いしたい。
yan