丹後の白生地の生産が半減するという、とんでもない噂を耳にするようになった。なんでも組合が取り仕切る精錬工程が人材不足で、現状の半分しかできなくなるそうだ。反物が織れてきてもそこがボトルネックとなり、製品は市場に届かない。丹後の織元にとっては死活問題で、対岸の火事とは思えない青ざめるような話である。
単に人手が足りないということでなく、熟練工がいないということで簡単に解決しそうもないが、個々の織元は自社の生産力を維持するために、織ってくれる職人を育てることに手一杯で、関連工程の維持まで手が回らないというのが本音であろう。
昨今、「市場主義経済の限界」と言われたしているが、これもまたその一例か。
ダイヤモンドでよく聞く、ユダヤ人が流通量をコントロールし市場価格を維持している、という噂と同じような戦略的な生産調整であれば、なかなかやるな、と言えるのだが、それとは真逆。この話の顛末がたいへん心配である。