“今日は映画の日” アジア映画では「非情城市」が一番好きかな?  | あと猫の寿命ほど。如露亦如電2024

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  2013年58歳の春に「うつ病」でダウン。治療に4年半。気づくと還暦を過ぎました。
  66歳になった2020年夏に「ああ、あと猫の寿命ぐらい生きるのか」と覚悟。世の中すべて如露亦如電です。

 今日は「映画の日」で、amebaさんが「一番のおすすめ映画は」って訊くから、書いてみます。
 
爆笑 一番印象に残っている映画は・・・、アジア映画なら、侯孝賢監督の「非情城市」かな。昔新宿でやっていた「台湾映画祭」で「ナイルの少女」をみて、良いなと思っていたら「恋恋風塵」が高評価を得て、その流れで「非情城市」を観て感動しました。
 

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ニコ あとは、チャン・イーモウとコン・リーのコンビによる一連の映画「紅いコーリャンとか」「菊豆」「紅夢」、そして「さらば わが愛/覇王別姫」はだいたいみました。「菊豆」はコン・リーの肉感性がものすごくて、「すごい女優」なんて思いました。最近の作品はみていませんが、どうかな?

 「さらば わが愛」は、いわゆる「文革もの映画」では最高傑作だと思います。文革という政治の時代を描きつつ、あくまでも人間性(その愛と限界と)を追求している映画でした。これに対して、一時期「文革批判」映画としてマスメディアで高評価を受けて大きく取り上げられた「芙蓉鎮」は、それ自体がステレオタイプ化した文革批判の「政治映画」と思えて、どうかな?と思いました。

 

ショボーン いま、中国本土制作の映画やテレビドラマが、政府の思想統制的な圧力感のもとで、かなり低迷して、非現実的な物や当たり障りのない時代劇を作り続けているから、なおさら、20~30年前の中国映画のレベルの高さが懐かしいです。

 

ニコ 「月はどっちに出ている」は在日韓国/朝鮮人社会の一端を扱っている点、フィリピンから来た女性(ルビー・モレノさん)が主役の一人という点で「アジア映画」です。これは、映画も良いけれど、方向音痴の私にとっては、夜道に迷わないための「月はどっちに出ている」という大切な言葉を教えてもらった映画です。

 

爆笑 「非情城市」はおすすめです。でも、この映画を「観ておいた方がいいよ」と、お勧めした人たちからは「よく分からなかった」という答えが多いので(ときには、「暗い」って)、いまはあまり勧めなくなっています。すごい映画なのに・・・。

 韓国映画は、昔(1980年代まで)はやたらに暗い映画が多くて(「鯨狩り」は例外的)、いまはバラエティ豊かです。でもエンタメ性が強いのは、私、苦手です。「私の頭の中の消しゴム」ぐらいが私にはちょうど良いです。

 

 
☆写真は上から、「非情城市」の印象的なワンカット。「非情城市」の映画パンフ。3枚目は「菊豆」(コン・リーさんは「中国の百恵」って呼ばれていました)、4枚目は「芙蓉鎮」パンフレット。最後は「月はどっちに出ている」のパンフレット。