福田進一さんのCD「シュベルティアーナ」を聴きながら、最近の家電の寿命について考えました。 | あと猫の寿命ほど。如露亦如電2024

あと猫の寿命ほど。如露亦如電2024

  2013年58歳の春に「うつ病」でダウン。治療に4年半。気づくと還暦を過ぎました。
  66歳になった2020年夏に「ああ、あと猫の寿命ぐらい生きるのか」と覚悟。世の中すべて如露亦如電です。

 今日は「音楽」。月曜が「音楽など」、火曜が「外国語など」の日割りを作ったけど、なぜか月曜に「外国語」のことを書いてしまうので、この日割りは今後入れ替えます。月曜が「外国語など」で、火曜が「音楽など」。

 

 いま1995年にDENONから出た、福田進一さんの「シュベルティアーナ」をBGMにしています。このCDが、20歳を過ぎて中断していた私のクラギ練習再開、のきっかけになったCDです。何気なく店頭で見て買ったCDですが、その出来と、25年ほどの間にすっかり進化していた日本のクラシックギターシーンに驚きました。「う、メルツ?そういえば昔、練習したな」とか思い出し、クラギが頭の中に再登場し、それから7年ほどして50を過ぎてから練習を再開し、1年ほどやって、年を考慮せずに毎日2~3時間、多い日には5時間以上もやったので、ばね指・腱鞘炎になって練習を中断し・・・。やがて東日本大震災になって・・・・、腰も傷めて負担の掛からないウクレレ始めて、うつ病になって職を離れ、いつの間にか還暦を超えていて・・・。そしていま、環境が整ったのでクラギの練習を再開して、という経過になります。

 

 ギターの古典派からロマン派への時期の音楽、メルツ、コスト、ソル、アグアドという作曲家による作品を、福田さんは1840年頃に製作されたラコートのギター(下のCDジャケット)で演奏しています。その繊細な音が素晴らしい。

 ギターはバイオリンなどの分解できる弦楽器とは違い、バラせないし経年劣化があり、構造上修復も難しいので、古い楽器での演奏は行われていませんでしたが、福田さんはラコートギター(いまとほぼ同構造だけど、弦長63㎝と小ぶり)を「博物館」から引っ張り出して使用し、そして成功しています。昔のギターは弦の長さが短かったのです。「ガット弦」の強度からくる限界もある?そして、今では弾くのが難しい曲でも(一時、セゴビアの影響で66㎝まで長くなり、いまは65㎝がスタンダード)、昔は押さえやすかった?

 物は大切に使えば、長持ちするのです。そうあるべきです。が、最近の家電はそうはなっていない。10年使える物など希、もしも長い間壊れなくてもソフトのバージョンアップが出来なくて使えなくなったりします。

 

 我が家では、PCはむろんのこと(ただし、appleのLCⅢとMacminiはまだ時々動かします)、ビデオデッキ~ブルーレイデッキに至ってはは5年待たない。いったい何台買い換えたか? いま福田さんのCD聞いているCDコンポも、認識しないCDが徐々に多くなり、福田さんのCDもセット3回目でなり始めました。2011年の震災で(その揺れがトドメとなって)、永年使っていた洗濯機「愛妻号」が壊れました。これは20年以上、毎日働いたので天寿を全うしたといえるけど、その後に購入した「シャー○」の洗濯機は、やたら電子部品が使われてキラキラしていたけど、保証期間終了後半年で、デンキ表示がダメになったり、水量の調節が出来なくなったりしています(なんとか今日までだましだまし使っているけど)。

 こういう使い棄て文化はよくないです。また、そういう気持ちにつけ込むように「だからデジタル化・デジタル庁」などと、コロナ事態の給付金がらみで言い始める「デジタル警察」みたいな指向はもっと良くないと思います。

 せめて、MADE IN JPANの機械は長続きして欲しいです。

 

☆写真は35年ほど前の冬の九十九里浜(白里)で写した、「潰れ缶」。

 CDジャケットは、福田進一さんの「シュベルティアーナ」。