公立中高一貫校＠小林公夫

適正検査って、いったいなんなんだ

公立中高一貫校 (ちくま新書 1047)/筑摩書房: ￥840; Amazon.co.jp

最近、特に注目されてきている公立中高一貫校
中学と高校を合わせている学校といえば、私の学生時代では
私立しかなかったように思いますが、とにかく私立は
お金がかかりますからねぇ～
ただでさえ教育費がバカにならないくらいかかるというのに
私立になんかお子さんを入れられないよなんて声が
多数出てきていたところで、この公立中高一貫校
何ていったって、学費がめちゃくちゃ安いですからね

その昔、東大受験に合格する出身高校といえば日比谷高校
めちゃくちゃレベルが高かったとよく耳にしますが
その超のつく名門校であった日比谷高校が凋落したきっかけは
あの悪名高い学校群制度であったといいます
だって、自分の希望する高校に行くことができないわけですから
そりゃぁ私立が台頭してもおかしくないですよね

ってなわけで、首都圏では開成や麻布などの超有名私立進学校が
乱立しまくりで、都立の出る幕がなくなったといっても過言ではない
状況に陥ってしまったのですが、起死回生、そんな現状を打破すべく
都立を含めた全国の自治体、つまりは公立でも改革をせねばと
中高一貫校なんぞができてきた
子どもたちからしてみれば、進学の選択肢が増えたということでは
とても喜ばしいことではないかと感じるわけです

公立中高一貫校の特色は、何といってもその入試にある
だって、「受験」じゃなくって「受検」というわけですから
学力テストではなく、適性検査
何が違うのかというのはこの本にも書かれていることなのですが
公立中高一貫校に求められてる人物像、それに見合った学生と
いっしょになって取り組んでいきたい
なんだか、就職活動と同じような印象もありますけどね
SPIなんて、私もいろいろ受けましたから

小学生のころに将来を見据えた戦略を打ち立てなければならないというのは
ちょっと酷だなんて意見もあるようです
私も、うちの息子くんに将来の戦略はなんて聞いたところで
口をポカーンとあけたままフリーズするのは目に見えていますが
自分の可能性を自ら閉ざす必要もないと思うんですよね
ようは、何も考えずに近くの小学校・中学校に通うという選択肢で
行くよりも、私立もあるし国立もあるし、公立だって選択肢がある
そのことを知っておくことは、本当に大きな意味があると感じました

教育に関して、明治維新以来のシステムのままだっていう方もいて
多様化する時代に遅れをとりまくっている印象もありますが
まだまだ限られた範囲かもしれませんが、自らで選択ができる
そのひとつとして公立中高一貫校があるとするならば
まずは知っておいて、お子さんと話し合いをしてみても
いいのかなって思ったりもしました