アナボリックステロイド | 人生を楽しむ為に!

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トレーニングの記録や旅日記。
冬はスキーや温泉の記事なんかも。
パワーリフティング、ウェイトリフティング競技経験あり。
アメリカゴールドジムでウィダートレーニングメソッドを習得。
現在は仕事と健康の為に日々トレーニングに励んでいます。

筋力や筋肉が直接競技成績に結びつくパワーリフティングやウェイトリフティング、またボディビルなどは、その道を極めようとする場合、薬物使用をする人間がどうしても出てきてしまう。

それぞれの団体ごとに、競技の公平性を保つ為にドーピングチェックを行ったりしてはいるが、現実にはしっかりと出来ていないのが現状だ。

このような業界に長年いると、ドーピングチェックなどをしなくても、その人間を見ていればほぼ間違いなく薬物使用者かどうかわかるようになる。

理由はただ単に凄い力があるからとかいうものではなく、筋肉の隆起の仕方、肌の質感、目つきや性格、異常なまでに早い筋発達などなど。

私は実際に身近で筋肉増強剤を使用している人間を何人も見てきている。

残念な事に、昔私のトレーニングパートナーだった男も筋力を望むあまり、薬物に手を出してしまった。

当時二人とも120kg位のベンチプレスがやっとで、記録を5kg更新する事がどれだけ大変な事かぐらいは十分に理解していた。

だがこのパートナーの男はある時を境にみるみる筋力も体重も増えていき、性格までも変貌していった。

トレーニング経験がある程度長い人ならわかると思うが、ベンチプレスの記録が100kgの人が120kgにするのと、120kgから140kgにするのとでは同じ20kg増量するにしてもとんでもない差がある。

それが120kgを超えてからみるみる記録が伸びて、僅かな期間で180kgが挙がるようになるなど通常では考えられない事だ。

ある日私はそいつに、「俺に言う事があるんじゃないか?」と尋ねてみた。

すると、「安くて副作用が無いサプリメントのような薬だから大丈夫だ」などと知り合いから勧められ、薬物に手を出してしまったと話してくれた。

私はその日限りでその男と一緒にトレーニングする事を辞めた。

また同じジムから全日本ボディビルのコンテストに出場している男も薬物検査で二度も陽性反応が出て失格し、それぞれ二年間出場停止となっていた。

二度もやった場合、永久追放にするべきではないだろうか?

本人曰く、「大会前にトレーニングを追い込み過ぎて風邪を引いてしまい、その時に飲んだ薬が原因だと思う」との事だった。

私は薬物を使いたい奴は勝手に使えばいいと思う。

だが薬物使用禁止である試合や大会には出るべきでは無いと思う。

市販車レースにチューニングカーで出場すれば、勝って当たり前なんだから。

残念ながらオリンピック選手ですら、自分の生活や国の名誉の為に薬物を使用しているものがいる。

実際陽性反応が出て失格になったりしている選手がいるが、正直なところ薬物使用者は、数名だけ抜き打ちで行なわれるドーピングチェックに自分が指名されない事を祈りながら、ギャンブル的に参加している者もいると聞いた事がある。

本当に公平性を保つ為にはやはり全員を定期的にチェックし、メダルを獲得した選手はその場で全員また薬物検査をするべきではないだろうか?

今まで薬物を使用して勝ち逃げをした選手がどれだけいるのかわからない程だろう。

繰り返しになるが、薬物を使いたい奴は使えばいいと思う、しかし勝つ為に反則と知りながら試合に出場するのは断じて許せない。

私には到底理解できないが、そんな事までして勝って嬉しいのだろうか?自分自身には嘘などつけないのに。

私はそんな人間は話をしていても、心の中のやましい部分がチラチラと見え隠れするのが良くわかる。

嘘でも何でも無く、本当にわかるのである。

勝つ為ならルールすら守らず何でもする、これはもはやスポーツではありません。

寿命を縮めたり、副作用に苦しむのは自分自身なのだから勝手にすればいいが、自分の薬物使用を認めず反則を犯し、全うに努力している人間の迷惑になるような事はして欲しくないものだ。

私のパートナーであった男は薬物を使い、190kgのベンチプレスを挙げた事がある。

私は自分自身のベストで170kg位ではあるが、負けているとも悔しいとも思わない。

ネガティヴフィードバックを起こし、薬が無ければ120kgのベンチプレスすらまともにできない情けない奴だ。

そんなもの本当の力でも何でもないだろう?

薬物によって一時的に得たインチキな筋力や筋肉など、いつまでも長続きするはずが無いだろうし、そんなものには何の価値も見出せない。