私はコンテストビルダーではないのだが、それでも過去に何度かパワーリフティングの試合や夏のシーズンに向けて身体を随分絞った事がある。
当時、普段の体重が85kg位の時に73kg位まで絞り込み、腹筋は割れてくるわ大胸筋に横溝が走るわで、それはもう自分でも興奮した記憶がある。
さすがに多少のパワーは犠牲になるものの、三ヶ月程時間をかけてじっくりと調整していったので極端な筋肉や筋力のロスはなかった。
パワーやベンチの試合に出る時などは、85kgの状態から82.5kg以下に落とすだけだったから、筋力は全くと言っていい程落ちなかった。
私の経験など参考になるかわからないが、しばらくは減量、調整について書いてみたいと思う。
まず当たり前だが、体重を減らすと言っても減らしたいのは体脂肪であり、筋肉や骨密度ではない。
運動もせず、栄養も取らなければ一時的に体重は落ちるだろうが、筋量も落ち、骨もスカスカになってしまう。
なにより健康に大変よろしくない。
身体を作るのに必要な栄養素は摂り、余計なカロリーは極力抑える、その上で的確なウェイトトレーニングやカーディオを行わなければならない。
まず私のやり方は、一度に色々な事をやらないというものだ。
一度にあれもこれもやると、どれが効果があって、どれが良くなかったかなどを把握できない。
まずは普段のトレーニングなどに一つずつ変化を加えていくやり方をお勧めしたい。
定期的に筋トレしている人でも、普段からカーディオをしっかりやっている人は意外に少ない。
まずはウェイトトレーニングの後に必ず毎回30分位のカーディオをやるだけでも少し体重が落ちてくる。
筋トレの直後のカーディオは特に効果的で、体脂肪の燃焼率が非常に高い。
よくカーディオをしこたまやってから筋トレをする人がいるが、これは運動効率があまり良くない。
体脂肪がなかなかエネルギーに変換されず、おまけに体内のエネルギーレベルが下がった状態で筋トレする事になるからトレーニングの強度が上がらない。
一方、筋トレを最大限にやった後というのは体温も飽和状態で体内のグリコーゲンがかなり消耗していて、カーディオをやる際エネルギーに必要な燃料は体脂肪を分解して使うしかないので非常に効率が良い。
以上同じ運動をする場合でも、このように順番が違うだけで内容や効果というものは随分違ってくるという事を知っておくべきである。