これも私がアメリカのゴールドジムにいた時に学んできたトレーニングメソッドのひとつで、ウィダーインゼリーのジョーウィダー氏が、あのアーノルドシュワルツェネッガーに伝授した事でも知られています。
筋優先法とは名前の通り、ある筋肉を優先して鍛える事ですが、これはトレーニングをしている目的やその人それぞれによって、何を優先するのかが違ってきます。
基本的には全身をバランス良く鍛える場合、身体の中の最も大きい筋群から順番に鍛えていくのが効率がいいとされています。
具体的に説明すると、脚、背中、胸、といった順番で大きい筋肉から鍛えていき、肩、腕のような小さい筋肉を後から鍛えるというものです。
ですがこれはあくまで一例であり、例えば自分は背中が弱点だ!という人であれば、背中を一番最初にトレーニングし、頻度も他の部位より増やすという方法を取ったりします。
一日で全身を鍛える人は少ないかもしれませんが、一番強化したい部位を、まだ疲労していない元気なうちに鍛える事によって強度の高いトレーニングを可能にする訳です。
ほとんどのトレーニーは上半身を鍛える場合、胸のトレーニングであるベンチプレスなどを行ってから肩や腕のトレーニングをするのではないかと思います。
ですが例えば腕を最優先に強化したい場合は、全エネルギーを注ぎ込める一番初めに腕のトレーニングを行い、胸は後回しという方法をとるのです。
基本からは外れているように感じるかもしれませんが、これが強化したい筋肉を最優先にトレーニングする、筋優先法なのです。
私の場合、現在脚を一番強化したいので、脚のトレーニングを中心に全身のトレーニングのシフトを決めています。脚を全力で鍛える為に脚のトレーニング日の前日はオフにして、トレーニングの翌日も回復に務める為にまたオフを取る、といった感じです。
年がら年中同じ順番で同じトレーニングの繰り返し、という人がたくさんいますが、自分に何が欠けていて、何が必要かをしっかりと把握して、トレーニングの順番や頻度、オフの取り方などを決めていくべきだと思います。
前にも言いましたが、マニュアル通りに延々と同じ事を繰り返すお役所仕事のようなトレーニングでは、いつまでたっても三流のままです。
本物の身体作りは、仕事ができなくても年功序列で出世できるお役所とは違います。臨機応変に、柔軟性を持ち、常に考える事が必要なのです。