試練その13
痛みを甘く見るな!
定期的にベンチプレスを続けていると肩の付け根や前面の辺りにピリピリと痛みを感じる様になる事があります。
まだ痛みが軽いうちは、そのうち治るだろう!などと甘く考えてしまいがちですが、無理をして間違ったトレーニングを続けていればベンチプレスどころか痛みで車のハンドルさえ持てなくなる恐れがあります。
痛みは身体が発する警告です。
それに耳を傾けず好き勝手にトレーニングをしていれば必ずツケを払わされます。
私の知る限りベンチプレスを長年続けている人達は、程度の差はあるにせよ少なからず肩の痛みを経験している人がほとんどです。
そう、ベンチプレスは野球の投手の様に肩の怪我との闘いなのです。
どこが痛いのか?
肩の痛みのほとんどが実は上腕二頭筋の長頭の腱炎です。次に肩の深部にあるローテーターカフ、特に棘上筋でしょう。
なぜなのか?
原因はいくつかありますが、最も多いのは間違ったフォームによるオーバートレーニングでしょう。
前述した上腕二頭筋は上腕骨の結節間溝というところに沿って肩甲骨に付着しています。
少しでも重いベンチプレスをしようとバーベルを握る手幅を広くし過ぎると、当然バーを胸に降ろす位置が首の方になります。
この時に上腕二頭筋の付け根が過度にストレスを受け、炎症を起こしてしまうのです。
それに拍車をかけるように、大胸筋を伸ばそうとして肘を体幹から離せばさらにストレスは増大してしまいます。
私もベンチプレスの大会に出ていた頃はそのようなフォームでトレーニングしていた為、常に肩の痛みを抱えて騙し騙しやっていました。
ワイドグリップでベンチプレスをするなという訳ではありませんが、関節の事も考え肘にゆとりを持たせた狭いグリップでのトレーニングも視野に入れた方がいいでしょう。
続く。