絵画seedを利用してルビーでグラードンの乱数調整をした | Goreamlive

Goreamlive

ウホホウホです。ポケモン第三世代で最強を目指しています。
こっちも見てください。
https://goreamlive.hatenablog.com

この記事はPokémon Past Generation Advent Calendar 2023の56日目の記事です。 

 

 

はじめに

後輩のために色違いのラティアスを捕まえるべく、ID調整したルビーのストーリーを進めていて、ポケモンリーグ2004用のグラードンを捕獲する機会がやってきた。

ポケモンリーグ2004の対戦はレベル50以下のポケモンのみでおこなわれるため、グラードンを使用するにはエメラルドで出現するレベル70の個体ではなく、ルビーで出現するレベル45の個体を捕まえる必要がある。

また、ラティオスやラティアスが強いルールなので、グラードンのサブウェポンとしてめざパ虫やめざパゴーストを採用したくなる。

しかし、ルビー/サファイアの乱数調整ではエメラルドのそれとは違ってバトルビデオ保存方法を利用できないため、乱数調整一試行の所要時間が長くなりがちであり、めざめるパワーに規定されて個体値に関する要請も厳しく、個体調達の難易度は高い。

これまでルビーでグラードンの乱数調整をする際は、内蔵電池が動き出してからの経過時間で初期seedを動かす電池あり乱数調整をおこなっていたが、2年ほど前にゲーム中で絵画を見ることでseedをずらす手法が確立されて一試行の所要時間が短くなったので、今回初めてそれを試してみた。

本手法の詳細については以下の記事を参照しよう。

 

 

乱数調整で狙う個体は物理型のめざパ虫理想個体であるMethod1のいじっぱり31-31-31-11-30-30とした。

この個体はゲーム起動から34782F経った瞬間に絵画を見てseedを0x87DEにして、そこから872901F消費すると出現する。

(34782+82901)÷60÷60=32.68972…で一回の試行に30分強かかり、1/60秒の正確さのタイミング合わせを二回おこなったうえで、絵画を見た場所から目標のポケモンがいる場所まで移動する途中の不定消費が合わなければいけない手強い乱数調整だ。

しかし、これを旧来の手法である電池あり乱数調整でおこなおうとすると、電池を入れて5278分待機した後に629864F待機する必要があり、一試行におおよそ3日と19時間かかってしまう。

電池あり乱数調整をやるよりかは楽だと思い、絵画seedの技術を利用することにした。

 

方法

今回は不定消費をもたらす動くNPCが少ないというハジツゲタウンのコンテスト会場で絵画を見ることにした。

絵画の前でゴールドスプレーを使用してからレポートを書き、DSLite起動時のメニュー画面でGBAカートリッジの欄をタッチし、パソコンのスペースキーを離してタイマーが開始するのと、DSの下画面から指が離れてゲームが起動するのが同時になるように同じ手でそれぞれを押さえて離した。

そして、すぐにつづきからはじめるを選び、意味があるのかはわからないがスタートボタンを押してメニューを開いてNPCの動きをとめた状態で所定の時間まで待ち、カウントが残り1秒のときにメニューを閉じて、0秒になったときに絵画を見てすぐにそれを閉じ、コンテスト会場を出てそらをとぶでルネシティに向かった。

ルネシティでは「ここは ルネ シティ…」の看板の左のマスからなみのりで対岸に向かい、寄り道せずにめざめのほこらへ行き、フラッシュを使って、ほこら内を進むときも方向転換の回数や歩数が最小になるように気を付けながら進んだ。(あくまで気を付けただけであり、実際は動きに再現性がなく毎回最小化できていたわけではない。)

なお、操作は全て手動でおこない、屋外での移動にじてんしゃは用いず、Bボタンを押して走って移動した。

「○○の べにいろのたまが とつぜん かがやき はじめた!」の状態で所定の時間まで待機し、タイマー終了と共にAボタンを押して戦闘に入った。

タイマーにはFTwKを使用し、起動から絵画を見るまでの時間は35292F、絵画をみてからグラードンの前でAボタンを押すまでの時間は82609Fとして最終的に成功した。

35292F経つと同時に82609Fのカウントが自動で開始するようになっている。

 

結果

計55回の試行の末にようやく目標個体を入手することができた。

ただし、うち1回か2回は目標個体を出現させることができたと思われたのに捕獲に失敗した。

55回の挑戦でのずれ具合は以下の画像の通りである。(捕獲に失敗して出現個体を特定できなかった二回を除く)

 

考察

55回も試行するのは大変だった。

絵画を見てからの消費が何度も10近くずれたのは、我が実力を鑑みるにフレーム合わせが下手なのではなく不定消費の影響だと考えられる。

この不定消費を安定させるには、①絵画を見てから目標のポケモンの前まで移動するときの動きを一定にする、②一切の操作を自動化するという二つの方法が考えられる。

①はどのマスを踏むかを一定させるだけなら、ゆっくり慎重に歩けば可能だろう。

もし、各マスを踏むタイミングまで全て合わせなければいけないとなると非常に困難だと考えられるが、消費の仕様について詳しくないので実際どうなのかはわからない。

②は自動化環境の導入が大変そうだが、ゲームキューブを自動化させることができればゲームボーイプレーヤーでGBAソフトを、そしてGCソフトのポケモンコロシアムやポケモンXDをも自動で動かすことができるようになると思われるので、その利点はとても大きそうだ。

自動化が使えないとした場合、単に1/60秒の精度でタイミング合わせを二回おこなう必要があるだけでなく不定消費が狙い通りに起こらなければいけないと考えると、タイミング合わせを一回成功させれば良い電池あり乱数調整に比べて、乱数調整の難易度は遥かに高い。

電池あり乱数調整では一試行に長い時間を要する傾向があるが、目標の初期seedが出る日時まで電池を入れてから待つ時間にはあまり神経を使わないし、タイマーを複数稼働してパソコンが重くなってずれが生じるというようなことがないのなら、少しずつ時間をずらして複数ROMで同時に待機すれば単位時間当たりの試行回数を稼ぐことができるため、絵画seedの手法を用いるより楽に個体を調達できる可能性がある。

とはいえ、最近はポケモン過去作の値段が高くなっていると聞くし、複数のROMで目標のポケモンが入手できるところまでゲームを進めるのは大変であり、特に色違いを狙うとなるとストーリーが進みかけの中古ROMをそのまま利用するということができないので、一概には言えないか。

 

結論

ポケットモンスタールビーにて、絵画seedという新技術を用いて、手動でいじっぱりめざパ虫理想個体のグラードンの乱数調整を成功させた。

成功させるまでに55回試行しなければならず、一試行に30分近く要するため非常に大変だった。

絵画seedの手法を効率よく利用しつつ、他の乱数調整や面倒な操作を簡単におこなえるようにするためには、ゲーム操作を自動化するとよいと考えられる。

ゲーム操作を自動化しない場合、絵画seedの手法を用いるのと、電池あり乱数調整をおこなうのとでどちらが楽であるかという問題は一意に答えが定まらず、状況によって変わると考えられる。

 

 

あと、記事名に:joy_catの絵文字を入れていたが、なぜか反映されなかった。

 

 

2024/2/25追記

いじっぱり めざパゴースト個体も絵画seedを利用して乱数調整した。

0x17A2(6050F)、22631F 31-31-30-27-30-31

FTwKには6394F、22007Fと入力。

50回に達するか達しないかくらいの試行回数で成功した。

 

2024/3/2追記

エメラルドで本記事のいじっぱり めざパ虫個体を捕まえる際、初期seed0x87DEに合わせるため、FTwKは35299Fに設定した。