・・・そうして僕たちはボロボロになった加藤を残し林を去った。加藤は息はしていたが全く動かないでいた。
家に帰ってから、加藤の血だらけのアソコを何度も何度も思い出し・・・眠れなかった。それと警察が来るかと思いビクビクしていたが警察は来なかった。
次の月曜日、加藤は学校へ来なかった。次の日も次の日も・・・。しばらくして加藤が登校拒否症に罹ってるとの噂が起こった。
川村がいじめたからだという噂も囁かれたが、2学期も終わりそのまま中学を卒業してしまった。加藤は卒業式にも来なかった。加藤は僕にとってボロ屑のようなイメージしか残ってなかった。
・・・あれから5年。残りのメンバーとは別れたが川村とはずっと付き合ってるというか言いなりになっている。奴とは奴の母親の不倫現場を目撃してしまってから奴には逆らえず奴の言いなりになっている。早熟に育ってしまった川村。母親の不倫を何度も見てきたから女をモノとしか見えなくなってるのだろう・・・。
もし川村の母親の不倫を見ることがなかったらあんなこともなかったのかもしれない。加藤に謝りたかった。土下座でも何でも出来ることは何でもして謝りたかった。謝って済むことじゃないことも重々分かっていたが僕に何が出来ただろう。おそらく加藤は僕や川村を切り刻んでしまいたいほどに憎んでいるはずだ。そう思うと当の加藤にしたって僕らには会いたくないはずだ、それこそ二度と!
「有難うございました」バイトのお客に挨拶した。時間も23時過ぎた。今日もこれでおしまいだ。
「上がります」店長に伝えると、
「ああ、今日もご苦労さん」コンビニのバイトを出て加藤のいるマンションへと向かった。
(続く)